第107回全国高校野球選手権大会(5日開幕、甲子園)に初出場する聖隷クリストファーは1日、3年生にとって同校グラウンドでの最後の調整を終え、浜松駅から新幹線で大阪入りした。

 県大会でゲームキャプテンを務めた渋谷海友副主将(3年)は、「これまでで一番楽しかった練習でした」と笑顔。

午前7時半から約3時間半にわたるこの日の練習前、仲間たちに呼びかけた。「3年生にとって、きょうが最後のグラウンド練習。つらいことも、苦しいことも、楽しいことも過ごしてきたこのグラウンドに感謝の気持ちを持って、やり残すことのないようにプレーしよう」

 ノックやシート打撃などで汗を流し、聖地に向け気持ちを一つにした。その姿を見た上村敏正監督(68)は「前日は気が抜けていましたが、きょうはいい状態」と目を細める。優勝後、選手たちにはさらなる発奮を促した。最速147キロ左腕・高部陸(2年)を擁する投手陣は県6試合で計3失点と安定。攻撃もチーム打率3割3分5厘を記録したが、指揮官は「相手は打線を抑えにくる」と、打撃と小技の精度向上を指示したという。

 午後1時、学校を出発する際に大々的な呼びかけは行っていなかったが、教員や在校生が見送りに駆けつけた。練習中に訪れた聖隷こども園わかばの園児からも手書きのイラスト入り応援ボードを贈呈された。応援を背に、まずはチームが掲げる「初出場・初勝利」へ。聖隷ナインの挑戦が始まる。(伊藤明日香)

 〇…甲子園登録メンバー20選手が発表。

背番号が変更され、県決勝の守備位置通りとなり、河原悠人中堅手(3年)が背番号18から8に昇格。他は、渡部哉斗一塁手(3年)が背番号8から3、大島歩真二塁手(2年)が5から4、谷口理一三塁手(3年)が3から5になるなどの変更があった。新たに左腕骨折で県大会直前で登録を外れた逢沢開生主将(3年)と、1年生の峯田琉生内野手が登録された。

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