◆JERAセ・リーグ ヤクルト1―5阪神(2日・神宮)
虎の“花火大会”で球児チルドレンが輝いた。その中心に阪神・小幡がいた。
昨季まで通算2本塁打の高卒7年目がここ8戦で5発。「球場と風(のおかげ)」と謙遜するが、練習開始前に取り入れる約30分間のセルフマッサージがパワーの源だ。前日までの張りを取り、フレッシュな日々を送る。チームの打順別打率で6番は今季、打率2割2厘と9番を除くワースト。1~5番は固定されており、7月中旬から主に6番を務める小幡が覚醒すれば、さらに得点力は向上する。
2回は高卒5年目の高寺も2号ソロ。4回には佐藤輝がキング独走の27号ソロを放った。阪神の一試合4発は22年5月18日のヤクルト戦(神宮)以来3年ぶり。5回裏終了時に上がった神宮名物の花火300発を前に、猛虎打線が4発の“前座”で夜空を彩った。
チームは連勝で貯金は今季最多を更新する23。マジックは1つ減り、35となった。藤川監督は「締まった展開をみんなでつかめた」と手応えをにじませた。「勝ち続けられるように」と小幡。歓喜のVへ、勢いは増すばかりだ。(直川 響)