◆米大リーグ カブス3―4オリオールズ(2日、米イリノイ州シカゴ=リグレーフィールド)

 オリオールズ・菅野智之投手(35)が2日(日本時間3日)、敵地・カブス戦に先発して、5回95球を投げて5安打3失点で勝敗はつかなかった。カブス・鈴木誠也外野手(30)は「3番・指名打者」でフル出場。

NPB時代の21年以来4年ぶりの対決は中飛、四球、二ゴロの2打数無安打だった。

 菅野VS誠也が米国で初対決。第1打席は、鈴木が初球のカットボールを捉えたが、シカゴ名物の風に押し戻されるように、ツタの絡まるフェンスの直前に落ちる中飛だった。

 「しゃあないです。コントロールが良いピッチャーで、スライダーが良いですし、追い込まれたら難しいので、早いカウントでとは思っていたんですが」と鈴木。第2打席は追い込まれた後、7球粘って四球を選び、第3打席は直球でニゴロに倒れた。カットボールやツーシームを駆使した投球内容に「いやもう、いいボールでしたね。そういうのは捨てないと難しいピッチャー。ミス待ちになるんですが、今日は少なかった」と、振り返った。

 一方、菅野は「今日こうやって、こっちで対戦できるなんて夢に思っていなかったです」と感慨深げ。鈴木とNPBでは14~21年に対戦し、通算75打数20安打、打率は2割6分7厘、4四球、19三振だった。特筆すべきは5本許した本塁打は全て、2021年。

5試合で対戦し、全試合で1本ずつアーチを許している。17年WBCでは侍ジャパンの一員として、ともに日の丸をつけて戦った。菅野は21年、コロナ禍の中でポスティング制度によるメジャー移籍を目指すも叶わず、一方、鈴木は翌22年にカブスと契約。満を持して海を渡った菅野にとって、メジャー21試合目の登板での再対決となった。

 「やっぱりすごいいい雰囲気にしてますし。今、あんまり調子が良くないかもしれないですけど、今日もフォアボール3つ取った。そこら辺、調子が悪い中でも、自分の仕事っていうのは全うしている。改めて、すごいバッターだと思います」と、対戦をかみしめていた。

 来週のレッズ戦に登板が予想されるカブスの今永昇太投手(31)も2人の対決を注目していた。「巨人時代と同じように投げてられましたし、ボールにもマウンドにもしっかり対応されている感じがしました。どこまで操れているのかまではわからないけど、球種が多く、コントロールが良いのは日本の時と同じだと思いました」と、印象を口にしていた。

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