広島県高野連は19日、公式サイトで「令和7年度秋季広島県高等学校野球大会における誹謗中傷等への対応について」と題した声明文を発表した。秋季県大会の地区予選が23日から開幕することを受け、「選手や審判、スタッフら大会関係者への誹謗中傷や差別的な言動などに対する考えや対応を主催者として表明いたします」とのポリシーを公表した。

 今夏の甲子園では広島代表の広陵が大会直前、1月に起きた部内の暴力事案がSNSで拡散した。既に日本高野連から厳重注意処分を受けていたこともあり、一度は出場したが、騒動が収束せず、1回戦を突破した後の10日に辞退を発表した経緯がある。

 声明文は下記の通り。

 令和7年度秋季広島県高等学校野球大会(地区予選大会含む)の開幕にあたり、選手や審判、スタッフら大会関係者への誹謗中傷や差別的な言動などに対する考えや対応を主催者として表明いたします。

 近年、スポーツ競技大会において、大会関係者に対する誹謗中傷や差別的な言動などが、特にSNS上で拡散される事案が確認されるようになっています。

 こうした行為は、大会関係者の名誉や尊厳、人権を傷つけ、心身に深刻な影響を生じさせるものであり、決して看過できません。

 本大会は、学生野球の基本原理として「教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする」「友情、連帯そしてフェアプレーの精神を理念とする」などと定めた日本学生野球憲章に基づいて開催されます。全国の高校球児たちが日々の鍛錬の成果を発揮し、スポーツマンシップに則って真剣勝負を繰り広げる、かけがえのない舞台です。誹謗中傷や差別的な言動などは、くれぐれも慎んでいただきますようお願い申し上げます。こうした行為があった場合、法的措置を含めて毅然とした対応をとってまいります。

 すべての人が安心して大会を楽しみ、互いに敬意をもちながら心から応援し続けられる環境づくりに、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

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