第107回全国高校野球選手権大会の神奈川代表で出場し、19日の準々決勝で敗れた横浜が20日、滞在していた大阪市内のホテルから横浜への帰路についた。県岐阜商との一戦は白熱した歴史的名勝負となったが、延長11回タイブレークの末に7-8でサヨナラ負け。

夏が終わった。

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 主将の阿部葉太外野手(3年)はホテルのスタッフと別れを惜しみ、涙を流した。「泣く予定じゃなかったんですが、(村田)監督さんの涙を見て…最後は胴上げしたかったという思いが強かったです」と、しみじみ語った。

 今年、春夏の甲子園に出場し、約1か月を過ごした思い出の宿舎だ。「居心地がよく、家に帰ってきたような感覚でした。後輩たちには春夏、またここに戻ってきてもらいたいなと思います」と願いを託した。

 2年夏から名門の主将という重責を担った。そんな高校野球生活に一区切りがついた。進学予定で、次は大学野球が舞台となる。

 「今思えば、苦しいこともありましたが、今は一生高校野球をやっていたいなと思う。甲子園があるからこそ、そういう思いにさせてくれたと思う。甲子園に感謝して、次のステージで活躍していきたい」。

自らを育んだ聖地に、心からの礼を述べた。

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