第107回全国高校野球選手権大会の神奈川代表で出場し、19日の準々決勝で敗れた横浜が20日、滞在していた大阪市内のホテルから横浜への帰路についた。県岐阜商との一戦は白熱した歴史的名勝負となったが、延長11回タイブレークの末に7―8でサヨナラ負け。

夏が終わった。

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 最速146キロを誇るエース左腕で、4番も務めた奥村頼人(3年)は死闘から一夜明け、「ずっとプレッシャーと闘っていた1年でした。負けて、この仲間とできなくなるさみしさと悔しさもあります」と心境を明かした。

 準々決勝では「4番・左翼」でスタメン出場。5回途中のピンチからマウンドに立ち、最後まで投げ抜いた。

 「この1年は勝ちにこだわり続けて、どんな仕事もやろうと決めていた。打者、野手、投手としてもチームに貢献することだけを考えてやろうと、約束した。今までの取り組みが全部詰まった試合だった。苦しい1年だったんですが、最後にやってきたことが出たと思います」と語った。自身の高校野球生活に「一番練習してきた自信もありましたし、後悔はないです」と振り返った。

 進路は「プロ1本」に絞った。「持ち味のまっすぐを前面に出してアピールしていければと思います」。

打者としても非凡な才能を誇るが「可能性がある限りは、両方やっていければ」と意気込んだ。長浜グラウンドで鍛えた心身を携え、新たなステージに向かう。

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