◆JERA セ・リーグ ヤクルト7―2巨人(20日・神宮)

 終わってみれば3回の攻撃がすべて、ということになってしまったね。1、2回のアビラの投球を見たらこれは苦戦必至やなと思った。

でも、3回先頭のリチャードの振り逃げで走者を背負って、セットポジションになったら急に様子がおかしくなった。ストライクが入らなくなって満塁から泉口の安打で同点。よく打ったよ。ここまでは良かった。

 でも、逆転しなきゃいけないし、一気に崩したい。無死満塁って最初の打者が大事というけど、その通りでね。再び無死満塁。“先頭”のキャベッジがヒットを打たんまでも、犠飛やセカンドゴロでもええから、せめて1点奪えていたら流れは巨人に来たかもしれんね。内野フライでは何も起こらんよ。丸、岡本と倒れて荒れ球だったアビラを生き返らせてしまったよね。

 シーズン終盤は今の巨人でいえば最低でも2位を守らなきゃアカンし、1試合1試合がトーナメントみたいなもの。この試合も振り逃げから相手にもらったチャンスを自分から手放してしまった。

もったいないの一言や。でも、終わったことは仕方がない。ひとつのミスが命運を分けることを今一度、肝に銘じて、このカードを勝ち越すことやね。(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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