「43」は全ポジションの選手がつけている。最も長いのは捕手の山本幸二の10年。

内外野をこなす重信慎之介も入団時からつけ、今年で10年となった。

 山本は名古屋電気で工藤公康とバッテリーを組み、81年のドラフト2位で入団。同年の1位が槙原寛己。同じ愛知県出身ということで正捕手になることが期待されたが、1軍での出場は84、85年の合計43試合にとどまった。

 重信は早大から15年のドラフト2位。現在も代走や外野の守備固めで起用されている。

 実績を一番挙げたのは、高橋明だろう。防府高から入団した61年は「50」と「60」をつけたが、62年から「43」に変更。翌63年から先発ローテ入りし、42試合に登板、チーム3位の14勝を挙げ、優勝に貢献。西鉄との日本シリーズは3試合に登板。2勝2敗の第5戦は先発し1失点完投勝利。3勝3敗の第7戦も先発。

4失点するものの18―4で再び完投勝利。胴上げ投手となり、最優秀投手賞も獲得した。

 64年は開幕投手を務め、完投勝利。この年もチーム2位の12勝。67年に「20」に昇格するまで「43」で33勝を稼いだ。

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