◆JERA セ・リーグ DeNA―広島(20日・横浜)

 セ・リーグ3位のDeNAが4位の広島に競り勝って、ゲーム差を「4」に広げ、2位の巨人と0・5ゲーム差に迫った。

 先発したDeNA・東克樹投手(29)が、5回で92球を投げ、8安打3失点でリーグ単独トップ12勝目。

2回には2点適時二塁打も放ったが、「打席でちょっと駆け回りすぎたのが正直なところ…。呼吸のリズム、体のバランスをしっかり整えられずにマウンドに上がってズルズルいってしまった」。林の右邪飛で三塁に進み、佐野の右前適時打で生還したが、その後の3回からは3イニング連続で失点。先発投手として最低限の5回3失点で試合を作ったが、エース左腕に満足はなかった。

 阪神の才木と並んで試合前の時点でリーグ最多タイの11勝を挙げていた東。初回は1死からの連打で一、二塁のピンチを迎えたが、今季だけで3本塁打を浴びている末包から3球三振を奪うなど無失点で切り抜けた。

 2回は3者凡退で抑えると、2回裏には三森の先取点となる適時打などで2点を奪うと、1死二、三塁で東が自らのバットで左翼手の頭を越える2点適時二塁打で追加点を奪った。さらには佐野の適時打で生還。先取点をたたき出した三森が「みんなが繋いでくれたチャンスだったので、何とか前に飛ばそうと必死で打ちました。良い所に飛んでくれて良かったです!」と笑顔を見せると、追加点をたたき出した京田は「追加点が欲しかったので、腹を決めて打席に入りました!」、佐野は「前の打者からの勢いそのままにしっかりスイングする事が出来ました!」とうなずいた。

 5点のリードをもらった東だったが、3回からは辛抱の投球が続いた。3回は1死満塁から末包の中犠飛で1失点。

4回も代打・二俣の中犠飛で1点を失うと、5回は先頭のファビアンに14号ソロを浴びて2点差に迫られたが、一気に崩れることはなく、1イニング複数得点は与えなかった。

 2回から無得点が続いていたDeNA打線だが、6回に林、オースティンの適時打で2点を奪ってリードを4点に広げた。6回からは継投に入り、6回は2番手の森原が3者凡退で抑えた。7回は3番手・宮城が1点を失ったが、8回は4番手・伊勢がわずか7球で3者凡退。蝦名は8回先頭の5打席目に左前安打を放ち、連続試合安打を「18」に伸ばした。3点リードの9回は入江が締めくくって勝利。4位広島には4ゲーム差をつけ、2位巨人に0・5ゲーム差と迫った。

 三浦監督は投打で存在感を見せた東について「よく打ちましたよ。バッティングはいいですからね。ピッチングは、悪い中でもよく踏ん張った」とたたえていた。

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