高校野球秋季大会静岡県予選 ▽敗者復活戦 島田工5―1遠江総合(30日・磐田球場)

 敗者復活戦と上位決定戦の計13試合が行われ、県大会に出場する40校が出そろった。島田工は遠江総合に5―1で逆転勝利し、1962年の創部から64年目で初の秋季県大会出場を決めた。

今夏を経験した今村陽成投手、高塚誠翔主将(ともに2年)のバッテリーを中心に1失点での完投勝利を収めた。浜松商は湖西に8―1の8回コールド勝ちを収め、3年連続の県切符を獲得した。県大会の抽選会は9月8日に行われ、13日に開幕する。

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 島田工が、ついに歴史を塗り替えた。9回2死無走者の場面、今村陽が最後の打者を右飛に打ち取ると、マウンド上で「よっしゃ」と力強く叫んだ。わずか79球で5安打1失点、無四球3三振とエースの投球を披露。「自分は捕手のミットゾーンに投げ込むだけでした」。信頼する女房役・高塚への感謝の気持ちがあふれた。

 好リードを見せた高塚は、0―1の4回先頭で左前打を放って同点への足がかりをつくった。3安打と打撃でも試合の流れを引き寄せ、「自分たちは県大会出場を目標にしてきた。とにかく勝ててうれしい」と喜んだ。

 就任10年目となる中村匠監督(43)は「やっと(歴史の扉が)開かれた。

言いたいことはありますが、選手は粘り強くやってくれた」と声を震わせた。春は2018年に県初出場へと導いており、今年も4度目の出場を果たしていた。指揮官は今夏は初戦で敗れたものの、手応えを感じており、「(スタメンで)経験を積んだバッテリーの存在が大きい」と快挙達成の理由を分析した。

 主将でもある高塚は、24日の代表決定戦・浜松城北工戦で2―8と敗れ、崖っぷちに立った際、チームメートに厳しい言葉をかけた。指揮官は「チームを変える意識で1週間、嫌われ役を買って出るようなことをやり始めた」と目を細める。この日、5回2死二塁から勝ち越し打を放つなど3安打の活躍を見せた1番の石川幹太中堅手(1年)は、「外野守備での声出しを指摘され、意識が変わった」と感謝した。

 第1目標をかなえた高塚は、県大会に向けて「声出しや雰囲気などで反省点がたくさんあるので、県でも勝てるチームづくりをしていきたい」と意気込む。創部64年目で初めて臨む秋の県大会でさらに歴史を塗り替える。

(伊藤 明日香)

 〇…浜松商は湖西に8-1(8回コールド)。山内瑛太三塁手(2年)が、3回1死満塁から左中間を破る走者一掃の適時三塁打を放つなど4打点。8回コールド勝利に貢献した。4回戦まで勝ち進んだ今夏は1番として臨んだが、ミート力を評価され、途中から3番を任された。

新チームでも中軸を担い「走者がいる時に自分がかえせるかが勝利につながる」と責任を背負う。力が入りすぎた時もあったが、練習を重ねて得た自信を県大会でも発揮する。

 〇…浜松学院興誠は磐田農に6-3。門倉真治朗遊撃手(2年)が、2点差に詰め寄られて迎えた9回1死の場面で左越えソロ。浜松開誠館との代表決定戦に続く2戦連発で、10年ぶりの県大会出場を後押しした。180センチの大型ショートは、今夏、甲子園に出場した聖隷クリストファーの江成大和外野手(2年)とは中学時代のチームメート。「県大会に出場するから、待っとけよ」と連絡した。昨秋は門倉が投手として1打席対戦していたが、新チームからは同じ野手として「打ち勝ちたい」と燃えている。

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