◆JERA セ・リーグ 巨人5―3ヤクルト(3日・京セラドーム大阪)

 巨人は初回に打線がつながり、ヤクルトに連勝した。首位打者争いを繰り広げる泉口友汰内野手(26)の先制2点三塁打から一挙4得点。

5回には4試合ぶりに4番に座った岡本和真内野手(29)がこの試合2本目の適時打を放ち、突き放した。先発の森田駿哉投手(28)は6回2失点で3勝目を挙げた。最終回を締めたマルティネスが37セーブ目。借金を1とし、3位・DeNAとの差を2・5に広げた。

 “5回の壁”を乗り越えた。森田は5回2死、長岡を142キロ直球で遊ゴロに打ち取り、責任イニングを投げ切った。前々回登板の8月20日のヤクルト戦(神宮)は4回1/3を6失点、前回8月27日の広島戦(マツダでは4回1/3を3失点と、ともに5回持たずに降板し連敗中だった。15個目のアウトを確認すると、落ち着いてベンチ前で野手陣をハイタッチで迎えた。

 3勝目を狙う左腕は初回、打線から大きな援護を受けた。3番起用が続いていた岡本が、4試合ぶりに4番に復帰。首位打者争いをする泉口が3番に、4番を打っていた岸田が5番に入った。初回、丸、若林が四球で無死一、二塁の好機を作ると、泉口が右中間へ2点三塁打。

続く岡本和が左越えの二塁打を放ち、3点目を挙げた。「いい流れに乗っていけました。ランナーを返すことができてよかったです」と4番に戻った主砲は振り返った。続く岸田が四球を選び、中山が安打で続き、なおも満塁の好機を演出すると、吉川が中前適時打。打者9人の猛攻で初回に4得点した。

 森田は初回、2回と無失点の立ち上がり。しかし3回、リチャードの失策、四球などで2死一、二塁のピンチを迎えると内山に右翼線への2点二塁打を浴び、2点差に迫られた。内海投手コーチは「真っすぐも変化球も良い球を投げているけれど、早い回で点を取ってもらって、少し大事に行き過ぎているように見える」と分析。過去2登板の反省を生かして立ち直り、5回まで3安打2失点で勝ち投手の権利を手にした。

 打線は4回、2死三塁から岡本和が中前にこの日3安打目となる適時打を放ち、3点差とした。「いやもう本当にランナーをかえすことができてよかったです」とうれしさを隠せなかった。

 続投した森田はプロ最多104球を投げ、6回4安打2失点(自責0)。

きっちりゲームを作り、残り3イニングを救援陣に託した。

 7回は田中瑛が無失点に抑え、30ホールド目。これで大勢、中川と史上初めて3人が30ホールドに到達した。8回は大勢が登板。村上に15号ソロを浴び、2点差に迫られたが、巨人がそのまま逃げ切った。

 今季40ホールド目を挙げた大勢に続き、9回はマルティネスが締めて37セーブ目。巨人は連勝で3位・DeNAとのゲーム差を2・5に広げた。

 森田は「最低5回投げたいなと思っていた。なんとか6回を投げられた」と安堵、村上を抑えたことには「相手も対策してくると思ったのでキャッチャーと対策しながら配球ができた」と振り返った。「あんまり人前に出るのは好きじゃないので…。出させてもらったのでなんとか話そうを思ってます」とはにかんだ。

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