優勝マジック1としていた阪神が7日、2023年以来、2年ぶり11度目(1リーグ時代4度を含む)のリーグ優勝を決めた。90年の巨人の9月8日を上回る2リーグ史上最速でのV決定。
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【優勝監督インタビュー全文】
―いまの率直な思い
いやぁ、選手たちが強いわ。
―甲子園球場のマウンドで5回宙に舞った気持ち
胴上げされてる時は、ファンの皆様を代表してみんなに胴上げしていただいてるような気持ちで上がってましたから。ほんとに皆さんの応援があってここまで来ました。最高の気持ちです。
―優勝までの道のりを振り返って
毎日は非常に長く感じるかなと思ったんですけれど、今考えてみると昨日のことのようで、昨日まであそこで解説をしていたような、それだけ一瞬で過ぎ去ったような1年で、それもやっぱり選手たちが常に練習して、自分たちの技術に磨きをかけていたので、それを常に見て、ゲームに責任を持って出てもらいたいと思ってたんですけど、ほんとに心強い選手たちです。
―手応えを感じた時期
交流戦で負け始めた時から、交流戦の連敗が止まる少し前ですかね。負けることが平気になったんですよ。これだけの大声援を普段いただいてますから、しった激励が力に変わるというふうにタイガースに育てていただいたので、しった激励がどんとこい、という感じになったんで、自分が強くなりました。
―鉄壁の投手陣
投手陣はたくさん登板したんですけれど、坂本と梅野と、キャッチャーはいないんで。本当に2人が精一杯やってくれたんで、どんな投手が出ても素晴らしい成績を残したっていうのは、もうキャッチャーのおかげ。
―9回、岩崎の登板時に懐かしい曲(球児監督が現役時代の登場曲)が聞こえた。
後ろで隠れてました。現役の時がもう5年ほど前になるんですけれど、今と全く違う考え方になった。ただ、まだ5年前で、現役も共にプレーした選手たちがいるので、時に選手のような気持ちに戻りそうになるんですけれど、それをぐっとこらえて、この仕事を務めたので、ほんとにとにかく選手たちに助けられました。
―頼もしい打線だった
たくさんのチームが打線変更等を準備しながら、その日ベストな打順を組んでいるんですけど、タイガースの場合は毎日満員で入ってくださるファンの方がいまして、その日しか来られないファンの方々っていうのが、今までずっと伝統的にありました。それを今の現役選手たちもしっかり理解していますから。どうしても出なければいけないという強い選手たちが、タイガース90年の歴史のおかげで育ってきてます。今後も強い選手たちがこのまま継続できると思いますから、ぜひまた甲子園で楽しい試合見てほしいですね。
―新人監督での優勝は球団初
難しさは先ほど言いましたが、選手たちとの距離感。それからOBの皆様。僕は若いですから、今までたくさん、お世話になってきた先輩方から距離を置いて、グラウンドに没頭する形でずっと立ち続けたので、そのあたりはまたいつか先輩方に、戦うためだったのでお許し願いたいなと思いますね。
―スタッフ一丸の優勝
本当にそう思います。私は今年で1年目になりますけれども、これまでずっとタイガースで勤めてきて、ほんとにスタッフとして勤めるのも、コーチとして務めるのも、1番はご家族が大変な思いをしながらやってますから。
―史上最速の優勝
何が強かったかっていうことが皆様にこう、まだわからない。そのあたりが本当の強さだと思いますから。地味に見えるゲーム、1―0のようなゲームをしっかり、選手たちがコーチたちと連携を組んで、1つのアウトを取るために、ほんとに見えないところでいろんなことをやってくれました。ほんとに周りの皆さんのおかげで今ここに立ててますから。私はほとんど何もしてないですね。
―球団創設90周年の節目に優勝した意義
ほんとにたくさんのOBの方、それからタイガースファンの、私たちより年齢が上のおじいちゃんとかおばあちゃん、それから私の知り合いでもタイガースの優勝、今年見届けたいと言いながら、なかなか難しくなってしまったようなファンの方もたくさんいます。それを普段からいつも考えながら、現役の時からプレーさせていただいてましたから。この役割がある間は全うしますので、ぜひまた喜怒哀楽をこの甲子園球場でバンバン出してください。
―今後の戦いに向けて
143試合っていうのはペナントレースという競技でして、ペナントをとるその1チームだけがチャンピオンですから、我々がリーグチャンピオンです。
―ファンへの優勝報告
3月にはドジャースとカブスも倒しました。皆様、阪神タイガースファンというのは、いま最も日本で熱いファンというのは、もう私が生まれる前からですけれど、これから100周年に向けて、まだ10年ありますけど、ぜひタイガースの伝統を今後に引き続き、つなげていただいて、世界に誇れる阪神タイガースにしていきましょう。