ドジャース大谷翔平投手(31)が12日(日本時間13日)からの10連戦で史上6人目の2年連続50本塁打を狙う。地区優勝マジック「13」のチームは、まずは敵地で同地区3位のジャイアンツと3試合。

現役最多勝右腕バーランダーを打ち崩し、勝利につながる一撃を見舞う。

 史上6人目の大記録に向け、ラストスパートをかける。レギュラーシーズンは残り16試合。昨季自己最多の54発を放ち、2年連続本塁打王に輝いた大谷は今季もここまでリーグ2位の48本。01~02年のA・ロドリゲス(レンジャーズ)以来23年ぶりの快挙を目前に控え、12日(同13日)からは同地区3位で8ゲーム差のジャイアンツと10連戦のうち計7試合を戦う。

 初めの3試合の会場となる敵地・オラクルパークといえば、右翼場外のマッコビー湾に飛び込むホームラン「スプラッシュヒット」が有名。大谷は今年7月11日(同12日)に日本人選手では初の名物場外弾をマークした。同ヒットとして正式認定されるのはジ軍の選手のみで、他球団の選手は“参考記録”となるが、年間2発目となれば00年の開場以降、ビジター選手では23年のJ・スウィンスキー(パイレーツ)以来3人目の快挙になる。節目の一発を海に打ち込む可能性も十分にあるはずだ。

 12日に激突するのは、現役最多265勝を挙げている42歳のバーランダー。大谷はエンゼルス時代に通算23打数5安打の打率2割1分7厘、2本塁打、10三振と互角の戦いを繰り広げてきた。渡米1年目の18年5月にはメジャーで初めて同じ投手に1試合3三振を奪われ「いくら払ってでも経験する価値のあるボール」と振り返ったが、あれから7年。

MLB最強打者の一人に成長した背番号17は、2年ぶりの対戦となる大ベテランにどんなアプローチをするだろうか。

 5連敗の後の4連勝で10日(同11日)にマジック再点灯となったド軍の最短地区優勝は18日(同19日)。チームの勝利とともに、大谷が狙うのは「50」の大台。初めて2年連続50号を成し遂げたのは1920~21年のベーブ・ルース(ヤンキース)だった。同じ二刀流の“野球の神様”に肩を並べる瞬間も近づいている。(中村 晃大)

 ◇スプラッシュヒット ジャイアンツ本拠地・オラクルパーク右翼場外のマッコビー湾に飛び込んだジ軍選手による本塁打の呼び名。00年の開場から107本が誕生している。今年7月に大谷は敵軍65号を放ち、両軍通算ではこれまで173本。10年8月には福留孝介カブス)が場外弾を放ったが、着水前に観客席後方の旗に当たったためカウントされなかった。

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