◆米大リーグ ジャイアンツ―ドジャース(13日、米カリフォルニア州サンフランシスコ=オラクルパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が13日(日本時間14日)、敵地・ジャイアンツ戦のスタメンに「1番・DH」で名を連ねた。5試合ぶりの49号が出れば、史上6人目となる2年連続50本塁打に王手がかかる。

 前日12日(同13日)の同戦では山本由伸投手(27)が7回1安打1失点10Kと好投したが、延長10回に左腕スコットがサヨナラ満塁被弾。同地区3位のジャイアンツとは7ゲーム差に縮まった。先発で2試合続けて7回以上を投げ、1安打以下に抑えたのは1925年のD・バンス以来球団100年ぶり。9回2死までノーヒッターの前回登板に続き、打線が由伸を見殺しにした。大谷は2打数無安打3四球(2敬遠)と勝負を避けられた。

 10日(同11日)に地区優勝マジックが再点灯したド軍はこの日が10連戦の2戦目。オラクルパークといえば、右翼場外の海に飛び込む「スプラッシュヒット」が有名だ。大谷は今年7月11日(同12日)に日本人選手では初の名物場外アーチをマークした。同ヒットとして認定されるのはジ軍選手のみで、他球団の選手は“参考記録”となるが、年間2発目となれば00年の開業以降、ビジター選手では23年のJ・スウィンスキー(パイレーツ)以来3人目の快挙になる。

 この日のジャイアンツ先発はエース右腕ウェブ。今季もすでに14勝の強敵ではあるものの、大谷が7月に「スプラッシュヒット」を放った相手でもある。2人の通算成績は試合前の時点で16打数5安打の打率3割1分3厘、1本塁打、2打点。

場外アーチの再現となれば、前夜のサヨナラ負けの空気を変えることができるはずだ。

 チームはワールドシリーズ連覇に向け、レギュラーシーズン残り15試合。12日(同13日)終了時点で同地区2位のパドレスとは2・5ゲーム差となっており、地区優勝マジック「12」となっている。3位ジャイアンツとは7ゲーム差だが、直接対決がこの日を含めて6試合。勢いに乗るジ軍を大谷が返り討ちにする。

 ◇スプラッシュヒットとは ジャイアンツ本拠地・オラクルパーク右翼場外のマッコビー湾に飛び込んだジ軍選手による本塁打の呼び名。00年の開場から107本が誕生している。今年7月に大谷は敵軍65号を放ち、両軍通算ではこの日まで173本。10年8月には福留孝介カブス)が場外弾を放ったが、着水前に観客席後方の旗に当たったためカウントされなかった。ボートに乗った人たちが海に着弾したボールに群がる光景は名物となっている。

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