箱根駅伝優勝8回の青学大・原晋監督(58)いわく「青学大史上最も練習した男」吉田祐也(28)=GMOインターネットグループ=が15日、男子マラソンに出走する。吉田は「僕自身、たたき上げと思っています。
20年の箱根駅伝。青学大4区の吉田(当時4年)は新春の日本列島を感動させた。2、3年時はチーム11番手で補欠。4年目に最初で最後となる箱根路に臨み、区間新記録(当時)で激走した。優勝に貢献し、大手町では歓喜の涙を流した。
1か月後の別府大分毎日マラソンで日本学生歴代2位(当時)の2時間8分30秒で走破。卒業後は大手食品メーカーのブルボンに一般就職する予定だったが、箱根と別大の結果を受けて翻意。マラソンランナーとして生きることを決断した。「もう、その話はいいじゃないですか」と言葉少なに話すが、当時、ブルボンに誠心誠意の姿勢で内定辞退を申し入れ、快諾を得た。そのブルボンは現在、青学大のスポンサーでもある。
吉田は現在も母校を拠点として原監督の指導を受けている。
「序盤は落ち着いて入賞を狙える位置で走りたい。終盤、メダルが狙える展開になれば、その時に狙っていきます」と吉田は戦略の一端を明かす。あの箱根路から5年。東京を熱くさせる。(竹内 達朗)
◆吉田 祐也(よしだ・ゆうや)1997年4月23日、埼玉・東松山市生まれ。28歳。2016年、東農大三高から青学大入学。学生3大駅伝は3年全日本5区区間賞、4年全日本5区3位、箱根4区区間賞。20年、GMOインターネットグループ入社。同年12月、福岡国際マラソン初優勝。昨年12月、同マラソンを日本歴代3位の2時間5分16秒で制し、世界大会初の日本代表に。