◆世界陸上 最終日(21日、国立競技場)

 9日間におよぶ熱戦の激戦を、男子円盤投げ決勝が締めくくった。大雨により競技が約2時間中断され、閉会セレモニーが行われた後も競技は続行。

最終投てきで唯一の70メートル超えとなる70メートル47をマークした東京五輪金メダリストのスタール(スウェーデン)の優勝が確定した時、時計は午後11時5分を過ぎていた。

 選手たちは厳しいコンディションとも戦った。予定の午後8時10分に競技は始まったものの、突然の大雨に見舞われ2人投げた時点で中断。選手は一度グラウンドから引き上げ、約2時間に再開した。しかしサークルは雨でぬれて滑りやすい状態。アップシューズで投げたり、靴にテーピングを巻いたり、シューズを脱ぎ靴下のまま投げたりと、選手は必死に対策をした。

 サークル周辺には大量のタオルが持ち込まれ、選手がサークルへ向かって通るルートにはタオルで“道”が作られた。1人投げるたびに10人近いスタッフがサークル内を拭きに入ったが、転倒する選手も出る過酷な環境だった。

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