◆米大リーグ ダイヤモンドバックス5×―4ドジャース(23日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が23日(日本時間24日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦に「1番・投手、指名打者」でフル出場し、投げては今季最長で最多の6回91球を投げて5安打無失点、8奪三振の好投を見せて2勝目(1敗)の権利を持って降板したが、救援陣が4点のリードを守れずにサヨナラ負けを喫し、2勝目とはならなかった。今季最長6回解禁の裏には前日のチームミーティングがあった。
大谷は試合後に取材に対応。「もともと今年は5回ぐらいまでをメドにそのぐらいのボリュームで最後まで投げれればリハビリとしては、オッケーじゃないかなみたいな話から始まってましたけど、チーム状況も色々加味して、昨日ミーティングをして、球数100球はないかなとは言ってましたけど、6回まで行けるんであれば、6回まで行きたいなっていうミーティングをしました」と、自ら志願したことを明かした。
結果は6回を投げて5安打無失点、8奪三振の快投。「この間までは5回まででしたけど、またワンステップ踏めたのはよかった。今シーズンの最終登板の前にこうやって最終的なステップを埋めたっていうのはプラスのことかなと思います」とうなずいた。
大谷は2回まで1人の走者も出さずに3三振を奪う最高の立ち上がりを見せた。3回先頭・トーマスの打球速度105・8マイル(役170・3キロ)の強烈な打球がグラブをはじいて内野安打となり、ベンチからはロバーツ監督やトレーナーらが出て状態が心配されたが、大谷は笑顔を見せて続投すると、無死一塁から3者連続三振を奪った。
今季初めて上がった6回のマウンドでは2安打を浴びたが、最後は2死一、二塁でモレノを中直。小さくうなずいてマウンドを降りて、6回5安打無失点、8奪三振で2勝目の権利をつかんで、マウンドを救援陣に託した。
だが、大谷がマウンドを降りた直後の7回。2番手左腕のドライヤーが2死一塁からマキャンに中堅フェンス直撃の適時二塁打を浴びて1点を失うと、代わったエンリケスが代打・デルカスティーヨに4号2ランを被弾。1点差に迫られた。
1点リードの8回には、4番手のベシアが登板も1死から2者連続四球。ダイヤモンドバックスは重盗を仕掛けたが、ロートベットが一塁走者を刺して2死三塁となると、アレクサンダーを空振り三振。ピンチを乗り切ったが、1点リードの9回に投入したスコットが誤算。連続の四死球で無死一、二塁のピンチを招くと、犠打で1死二、三塁。バロッサの左犠飛で同点。さらには2死二塁からペルドモに左前打を浴び、一気に二走がサヨナラのホームに生還した。
ドジャースは4点差を守れずに課題の救援陣が崩壊し、地区優勝へのマジックは「3」で変わらず、最短の優勝決定は25日(同26日)となった。