◆第13回横浜DeNAベイスターズカップ~2025年神奈川県中学硬式野球選手権大会~ ▽準決勝 相模ボーイズ2―1湘南ボーイズ ▽決勝 相模ボーイズ11―8茅ケ崎ブラックキャップスポニー(9月13日・横浜スタジアム)

 諦めない―。不屈の闘志で相模ボーイズがベイスターズカップ初優勝。

神奈川チャンピオンに輝いた。

 初回に5失点も反撃した。2点を返し、4回2死満塁で3番・捕手の岩佐が左中間へ走者一掃の同点二塁打。「3年生の最後の大会なので、どうしても打ちたかった」。3回からは3番手で登板。これまでほとんど投手起用はなかったが、最速136キロの直球を軸に抑え込む。6回に不運な打球が続き3失点も望みは捨ててなかった。

 7回無死満塁から9番・大澤のバント安打などで2点を返し1点差に迫ると、1死満塁で岩佐に回る。こん身のフルスイングで打球は右中間を真っ二つ。逆転三塁打。塁上でジャンプして喜んだ。

 岩永一志監督(66)は昨年から大腸がんで闘病。

入退院を繰り返し6月に復帰。この日はスコアラー登録で戦況を見守った。内間主将は言う。「特に口に出さなかったですが、監督のために勝ちたいという気持ちは全員が持っていました」。指揮官は「最後までベンチも誰も諦めていなかった。うれしいの一言!」。岩永魂を胸に全員でつかんだ奇跡の逆転劇。試合後に降り出した雨にナインが笑顔で打たれていた。歓喜のシャワーが喜びを増幅させていた。

 【相模ボーイズ・登録メンバー】※は主将

 ▽3年生 ※内間叶琉、

石川智理、栗田琉生、岡村嘉大、熊田有良、大澤璃騎、望月郁弥、金井莉玖、岩崎航大、坂井紘星、山田将吾、赤城歩、岩佐楓人、日向龍雅

 ▽2年生 井上徹信、大場慎之輔、金井瑳玖、山中俐叶、遠山春輝、小室仁、齋藤航、坂内橙矢

 ▽1年生 右田龍大、本山裕太、山下嘉風

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