パ・リーグ 西武5―4日本ハム(25日・ベルーナドーム)

 逆転優勝の希望を暗転させる一撃が、バックスクリーン左のスタンドに吸い込まれた。ベンチの日本ハム・北山が、フェンスにもたれかかるように崩れ落ちた。

4―2の7回2死一、三塁、2番手・上原がネビンに痛恨の逆転3ランを被弾。「悔しいの一言に尽きます」と6回2/3を4失点の北山。自身初の10勝目は消え、チームは痛恨の3連敗。ソフトバンクのマジックは2に減り、崖っぷちに立たされた。

 打線は2回に清宮幸の11号2ランで先制すると、3回にはレイエスの適時打、5回は水野が6号ソロで6回までに4点を奪う一方的な展開。しかし6回まで無失点の快投だった北山が7回に崩れた。先頭に安打を許すと、味方の失策も絡み2失点。さらに走者をためて降板した後に、奈落の底が口を開けていた。「悔いが残る1球。今日の負けの責任は完全に僕なので。北山には何回も謝った。本当に申し訳ない」と上原。

防御率1・16を誇るリリーフエースは肩を落とした。

 新庄監督は「もう何もないよ。誰が打たれたとか関係ない。全員で一つのゲームを取りにいくだけ」と、はっきりとした口調で振り返った。23日の本拠地最終戦のセレモニーでは「僕たちは1ミリもあきらめてません」と語っていたが、ついに土俵際に追い込まれた。(川上 晴輝)

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