パ・リーグ オリックス4―6ロッテ(25日・京セラドーム大阪)

 オリックス・森友哉捕手が「8番・捕手」で先発し、第4打席で今季184打席目にして初アーチを放った。

 1―6の9回無死一、三塁、フルカウントから菊地の直球を振り抜き、右翼ポール直撃の1号3ラン。

12年連続本塁打となり「みんながつないでくれたチャンスだったので、なんとか入ってくれてよかった。とりあえず1本出たというのはうれしいです」と息をついた。

 直前までは36打席ノーヒット。「何をやってもいい結果が出ない。プロ野球人生の中で得た引き出しを全て開けても、何もフィットしない…」ともがき苦しんでいた。そんななか「気にしてへんからな」と自身と向き合い、寄り添ってくれたのが岸田監督と福良GM。「期待に応えたい」と、奮い立たないわけがなかった。

 20日からのソフトバンク4連戦(みずほペイペイ)では、試合後に居残りで素振りをすることもあった。「年を取るにつれ、数より質を求めてやるようになってきていた。もう一度(自分を)見つめ直して、数をやって、体を疲れさせて、その中で何か得るものがあればいいな」。黙々とバットを振り続けた先に、みんなを笑顔にする放物線が待っていた。

 「僕がホッとしている以上にみんながすごく喜んでくれて、『おかえり』と言ってもらえた。

すごくありがたいし、もっと引っ張っていけたらと思う」。チームは連勝が4で止まったが、4位・楽天も敗れたため、最短で27日にも2年ぶりのCS進出が確定。「自己中の野球をやっていいわけがない。もう死に物狂いでやるしかない」と、絶対的な攻守の要としての覚悟と責任をにじませた。

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