◆米大リーグ ダイヤモンドバックス―ドジャース(25日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・山本由伸投手(27)が25日(日本時間26日)、4年連続の地区優勝へマジック「1」で迎えた敵地・Dバックス戦に先発し、6回4安打無失点7奪三振と好投。12勝目の権利を持って降板した。

17回1/3連続無失点でレギュラーシーズン最終登板を終え、防御率2・49はリーグ2位。日本人投手では史上7人目となるシーズン200奪三振も達成した。

 Dバックスとは今季4度目の対戦。過去3試合は0勝1敗、防御率2・84と勝てていなかったが、初回から抜群の投球だった。1番ペルドモを4球連続スプリットで見逃し三振に斬ると、2番マルテはカーブで一ゴロ、3番キャロルはスプリットで空振り三振。初回の14球のうち11球が変化球だった。4点の援護をもらった直後の2回は2死から6番アレクサンダーに初安打となる左前打を打たれたが、続くトーマスからスプリットで空振り三振を奪った。

 3回。先頭のタワに四球を与えると、1死一塁でペルドモを打ち取ったかに見えたが、センター前へのポテンヒットとなり、今月に入って初めて1試合2本目のヒットを許した。続くマルテの打球は左翼コンフォートがダイビングキャッチを試みるも捕れなかったが、二塁走者の判断ミスで三塁封殺(記録はレフトゴロ)。3番キャロルを一ゴロに打ち取ってピンチを脱出した。4回は2死から二、三塁とされたが、タワをカーブで見逃し三振。

5回2死からマルテをカーブで空振り三振とし、今季199Kとした。

 そして、8点リードの6回。先頭の3番キャロルを3球でカウント1―2と追い込むと、4球目の89・9マイル(約144・7キロ)スプリットで空振り三振に斬り、節目の数字に達した。続くモレノからはスライダーで空振り三振を奪い、「201」まで数字を伸ばした。

 9月の山本は6日(同7日)の敵地・オリオールズ戦で9回2死まで無安打無得点の快投。惜しくも快挙達成を逃したものの、12日(同13日)の敵地・ジャイアンツ戦でも7回1安打1失点10K。先発で2試合続けて7回以上を投げて、1安打以下に抑えたのは1925年のD・バンス以来、球団100年ぶりの快挙となった。18日(同19日)の本拠地・ジャイアンツ戦では日米通じて自己ワーストの6四球を与えながら、5回1/3を1安打無失点7奪三振。連続2ケタ奪三振は3試合で止まったが、194奪三振とし、「200」の大台を視界に捉えていた。

 被打率1割8分3厘(24日終了時点)はメジャー全体トップ。この日まで9月は3試合で防御率0・86と無双しているが、打線の援護がなく、救援陣の炎上もあって白星がなかった。それでも、開幕からチームで唯一先発ローテを守り続けてきた“新エース”は今季30試合目の登板で“優勝投手”になる可能性が高まっている。

2年連続のポストシーズンでもチームを支えてくれそうだ。

編集部おすすめ