◆米大リーグ ダイヤモンドバックス0―8ドジャース(25日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャースが25日(日本時間26日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦に勝って、3試合を残して4年連続となる地区優勝を決めた。大谷翔平投手(31)、山本由伸投手(27)はともに加入から2年連続で地区優勝。

佐々木朗希投手(23)も苦しみながら加入1年目で初の歓喜を味わった。ドジャースは30日(同10月1日)に開幕するワイルドカードシリーズからポストシーズンがスタート。球団史上初となる2年連続ワールドシリーズ制覇を狙う戦いに挑む。

 V決定試合で6回4安打0封と快投し12勝目(8敗)を手にした山本は「みんなで成し遂げたこと。すごくうれしく思う。あと1か月、またみんなで頑張りたい」。この日の投球については「落ち着いて試合に入れた。点差が離れた後も集中して投げられた」と話すと、シーズンを振り返った「1年、体調良くいけた。去年は間を抜けてしまった。今年は1年、チームの戦力としてできた。とにかく勝つだけ。全力で頑張りたい」とワールドシリーズ連覇を見据えた。

 オリックス時代の21年から3年連続優勝を経験し、ドジャース加入後も2年連続地区優勝。「1人5連覇」となった山本は、今季チーム内で大きく成長した1人だ。昨季は右肩の故障で約3か月間の離脱を強いられて7勝に終わったが、今季はチーム内で唯一先発ローテを守り抜いて2ケタ勝利もつかんだ。シーズン途中からロバーツ監督も自然に「エース」と呼ぶようになった。

 2年目にして開幕投手を託された今季。すべてが順調だったわけではない。7月7日の敵地・ブルワーズ戦ではまさかの1回持たず4安打5失点でKO。5失点以上した試合も4度あった。だが、どんな状況に追い込まれても自分の進んできた道を信じ、強い信念を持って突き進んできたからこそ、何試合も続けて崩れることはなかった。9月6日の敵地・オリオールズ戦はノーヒットノーランまであと1アウト。最後の最後に本塁打を浴びて大記録こそ逃したが、サイ・ヤング賞候補に名前が挙がるだけの好投を見せたことには間違いない。

 ポストシーズンでも先発の中心としてチームを支えていくことが期待される右腕。

昨季のポストシーズンでも2勝2敗で迎えた地区シリーズ第5戦の本拠地・パドレス戦で5回2安打無失点の好投を見せ、ワールドシリーズ第2戦の本拠地・ヤンキース戦でも7回途中1安打1失点だった。

 世界でたった一人だけ、日本シリーズ、ワールドシリーズ、プレミア12、オリンピック、WBCと「5冠」をすでに手にしている山本。今季も地区優勝だけでなく、2年連続ワールドシリーズ制覇を狙っている。

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