◆東都大学野球秋季リーグ戦第2週第3日▽亜大4x―3駒大(26日・神宮)
亜大が9回サヨナラで駒大を下し、今季初の勝ち点を手にした。3―3で迎えた9回裏に2死二、三塁のチャンスを作ると、2番・的場北斗遊撃手(4年=東海大山形)がセンター左へサヨナラ打を放った。
1回戦で143球を投じて完投勝ちを収めた斉藤汰直投手(4年=武庫荘総合)が、中1日で先発。疲れが残るなか6回まで駒大に点を与えなかったが、1―0の7回表2死一、二塁から、打ち取ったかに見えたフライが左前に落ちて2者が生還した。130球の熱投も実らず逆転を許した右腕は、涙を流してマウンドを降りた。
エースのこの姿に、打者陣が発奮。7回裏に追いつき、さらに1番・山里宝二塁手(3年=神戸国際大付)が勝ち越しのソロアーチを放った。「斉藤さんの負けは消したいと思い、打席に入りました。入ったという感触はあったので、うれしかったです」と山里。9回表に3―3の同点にされたが、主将の的場の劇的な一打で貴重な1勝を挙げた。「代わったあと、斉藤から『頼んだぞ』と言われたので、なんとか打ってやろうと思いました」と的場。正村公弘監督(62)は「斉藤が疲れているなか、あれだけのピッチングをした。それに応えない訳にはいかないと、野手が頑張ってくれました。選手を褒めたいと思います」と苦しみながらつかんだ勝ち点の味をかみしめていた。