◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 新学期を迎え、都内の保育園に通う4歳の娘が年中に進級した。同級生は公文式、英語学童、小学校受験教室…。

娘を含め、勉強に関わる習い事をしていないのは3割という少数派だ。迫り来る小1の壁、過熱する中学受験やAIの台頭。令和を生きる子どもをどうサポートすればいいのか、不安が尽きない。

 先日、落語家・春風亭昇太が復学した東海大学人文学部を66歳で卒業した。日本テレビ系「笑点」の司会や寄席などと学業を両立するのは大変だっただろう。卒業式ではすがすがしい表情だった。

 印象に残ったのは「勉強することが面白いって分かりました。記憶力はなくなっているけど、理解力は高まっている」と語ったことだ。1万2000字の卒論を書き終えても学ぶ意欲は増すばかり。4月から東海大の客員教授に就任し、今後は正座と落語の関係性を研究したいと宣言した。学ぶことに年齢は関係ない。意欲と好奇心が大事だと改めて気付かされた。

 驚いたのは、保護者と一緒に卒業式に参加している学生の多さ。昇太は晴れ舞台を両親に見せられなかったが、7年前に結婚した妻が出席。「笑点」メンバーの林家たい平も駆けつけた。大切なパートナーや仲間に見守られての卒業も素敵だった。

 他の家庭と比べない。回り道をしたって構わない。自分の人生に誇りを持つことが大切。昇太のおかげで当たり前のことを見失っていた自分に気付いた。気負わずに目の前の子どもとじっくり向き合おう。(芸能担当・水野 佑紀)

 ◆水野 佑紀(みずの・ゆき)2017年入社。今年から落語担当。

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