横浜FMのFWオナイウ情滋が23日、明治安田J1百年構想リーグ第12節・浦和戦(25日・埼玉スタジアム)に向けて神奈川・横須賀市内で行われた練習後に取材に応じ、浦和の兄・オナイウ阿道との初の兄弟対決に向けての思いを明かした。

 昨年途中J2仙台からJ1横浜FMに加入し、初めてJ1クラブでプレーするサイドアタッカーにとって、海外移籍を経て、今年2月に浦和に加入した5学年上の兄と同じカテゴリーでプレーするのは初めてとなる。

初対戦を前に「同じピッチに立ったら楽しみながら、でも負けないように全力でやりたい。練習試合とか含めても同じピッチに立つことはなかったし、それが今、目の前にきてるんで、なんとかメンバーにしっかり入って、それを実現したいなと思います」と心待ちにした。

 常に背中を追いかけてきた。兄は正智深谷から当時J2の千葉に高卒でプロ入りしたが、情滋は正智深谷から新潟医療福祉大を経てJ2仙台でプロキャリアをスタートさせた。高卒でのプロ入りの夢はかなわなかったものの、諦めずにプロの舞台にたどり着いたのも兄の存在が大きかったという。

 「兄は自分たちが住んでいた町の中でもスーパースターみたいな感じで。高卒でジェフに入って、その時も役場に銅像を建てようかみたいな話が出たぐらいだった。自分の身近な存在がそれだけの存在、そういうレベルでいてくれてるっていうのが、自分にとってはすごいモチベーションだったし、やっぱりこうやって兄といつか同じカテゴリーでプレーしたいっていう気持ちもあった。自分は高卒でプロになれなかったですけど、その時も折れずに、諦めたくないっていう気持ちがあって頑張ってこれましたし、そういう意味ではずっと自分のモチベーションでいてくれる。兄も本当にストイックにずっとやり続けているし、手を抜かないし、一つ一つの人生の選択とかが男としてはかっこいいなと思う。あれだけの存在が身近にいてくれることは相当幸運なこと。いつも感謝している」

 そうした思いを胸に、目前に迫る国内最高峰のピッチでの初対戦。

改めて思い出したのは、幼少期の記憶だった。

 「小さい頃にボールを一緒に蹴ったりとかありましたけど、でも本当にやっぱり5つ離れてるんで本当、俺が小さすぎて、なんか俺がボール蹴ってもらって、追いかけてみたいな、そんくらいのレベルだった」

 小1でサッカーを始めた時には想像もできなかったような未来が実現するかもしれない。だからこそ「真剣にボールを触ったりはなかったので、そう考えると感慨深いものがある。兄がいてくれて頑張れている。楽しみですね」と気持ちを高ぶらせる。最後に「兄弟げんかしても1回も勝ったことないので1回ちょっと返したいですね。1回勝ちたいですね」と笑顔を見せた情滋。強い思いを原動力に、3連敗中と苦境のチームの起爆剤となる。

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