将棋の羽生善治九段が3年ぶりのタイトル戦出場をかける第97期棋聖戦挑戦者決定戦が1日、東京・渋谷区の将棋会館で始まった。振り駒の結果、羽生の先手となった。

 羽生はプロ入り4年目の1989年、第2期竜王戦で島朗九段に勝利。19歳で初タイトルを手にすると、25歳で将棋界初となる7大タイトル(竜王、名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将)の全てを獲得する七冠を達成した。2017年には7棋戦全てで永世称号(永世竜王、十九世名人、永世王位、永世王座、永世棋聖、永世棋王、永世王将)を獲得。これまでのタイトル戦登場回数は138回、獲得数は99回と、引退棋士も含めトップだ。

 長く将棋界のトップを走り続けた羽生だが、最後のタイトル戦出場は23年1月に開幕した王将戦。藤井聡太王将=竜王、名人、王位、棋聖、棋王=に2勝4敗で敗れた。その後は6月から(25年5月まで)日本将棋連盟の会長を務め、盤外の業務に追われた。将棋の成績は25年3月には順位戦B級1組から降級が決まるなど、苦しい状況が続いていた。

 会長退任後の25年9月に王座戦挑戦者決定戦に出場。伊藤匠二冠=叡王、王座=相手に惜しくも敗れたが、以来調子を戻し、3月から公式戦負けなしの10連勝中。タイトル挑戦となれば、再び藤井聡太棋聖=竜王、名人、王位、棋王、王将=が待ち受ける。羽生は55歳。

大山康晴十五世名人が66歳でタイトル戦に挑戦した過去はあるが、8大タイトルいずれも23歳が獲得する今の将棋界では大きな挑戦になるだろう。

 この日の対局相手は、タイトル戦初挑戦をかける服部慎一郎七段。対戦成績は羽生の3勝1敗だ。

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