◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 新年度を迎えて約1か月。これまでと違う場所で、新たな人生のスタートを切る人も多い時期だ。

大相撲界でも個性あふれる新弟子たちが続々と入門した。

 尾上部屋の宇座寿音(うざ・じゅおん、23)は海上自衛隊を経ての角界入りとなった。

 近年は新弟子検査受検の年齢制限緩和などもあり、社会人経験を経て入門する力士が増えた。十両・朝翠龍(高砂)は日体大4年時に全日本相撲選手権3位などの実績がありながら、大学卒業後に教員の道へ。社会人を1年経験して初土俵を踏んだ。「大学までは相撲から離れたい気持ちがあった。社会人になって相撲が少し楽しいなと思えるようになり、若いうちにできることをやろうと思った」と入門当時を振り返る。一時的に相撲から離れて気づくことがあったという。

 大相撲界はかつて中学を卒業して入門する「たたき上げ」が多かったが、門戸は広がった。朝翠龍は大学卒業後の経験について「お金の価値観などは、社会人の経験が貴重だった。(手当以外)給料のない幕下時代も、うまくやりくりできた」と明かす。脱サラ力士ならではのエピソードは興味深かった。

 大相撲担当になって3年目を迎えた。力士の経歴には、それぞれ違った個性がある。取材に慣れてきたからこそ、土俵での取組以外の魅力や背景を、さらに広く深く伝えていきたい。(大相撲担当・大西 健太)

 ◆大西 健太(おおにし・けんた) 2021年入社。24年から大相撲担当。

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