大相撲 ▽夏場所2日目(11日、両国国技館)

 2場所連続制覇を目指す大関復帰の霧島が、東前頭2枚目・義ノ富士を突き落とし、2連勝とした。横綱・豊昇龍が右太もも裏の負傷で休場し、2横綱1大関が不在となった場所で、看板力士として好スタートを切った。

大関・琴桜は小結・若隆景に寄り切られ、2連敗を喫した。若隆景は2連勝。小結・高安も西前頭2枚目・一山本を引き落として2連勝とした。

 落ち着いていた。霧島は義ノ富士との立ち合いで低く鋭く当たると、手繰って背後を取る。粘られ、足を飛ばしてくる相手をしのぐと、冷静に突き落とし。12場所ぶりに大関へと復帰した30歳は「春場所は立ち合いが合わなかったが今回は強く当たれた。初対戦は足技で負けたけど今回はいい流れで取れた」と経験を生かした。八角理事長(元横綱・北勝海)は「稽古がしっかりできているので、慌てない」とうなった。

 朝稽古中に横綱・豊昇龍の休場が決まり、急きょ結びで取ることに。本音は「もっと早く相撲を取って(取組を)終えたい」だったが、「勝負ですから」と気持ちを切り替えた。初日から横綱・大の里と大関・安青錦が休場し、大関・琴桜も連敗。

序盤から荒れ続ける中、「ほかは全く意識せず、自分の一番に集中した」と足元をみつめた。幕内後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)は「横綱不在の場所で『俺が主役だ』と思っていい」と背中を押した。

 この日は、朝稽古前に4月に小学校に入学した長女・アヤゴーちゃんを歩いて学校の門まで送り届けた。「僕の足だと20分かかるけど、娘の足だと10分。娘の足の方が速い」と苦笑するが、娘との散歩で一日が始まる。会話の中で「僕がテレビに出たのを見て、『アヤゴーちゃんのパパはお相撲さん』と知ってくれている児童もいる」と知り、負けられない理由もできた。

 内容のいい勝ちっぷりと体の仕上がりに、早くも八角理事長は青写真を描いた。「今場所優勝したら相当、自信が付く。優勝したら来場所、上(横綱)も見えてくるのではないか」と期待。新大関だった3日目まで右肋骨(ろっこつ)骨挫傷で休場していた23年名古屋場所とは対照的だが、「まずは自分の一番をしっかり取る」と浮かれず。再びはい上がってきた看板力士が夏場所を引っ張る。(山田 豊)

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