◆サッカーW杯北中米大会 壮行試合 日本ーアイスランド(31日、MUFG国立)

 日本代表DF吉田麻也が、22年カタールW杯の決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦以来、約3年半ぶりとなる試合に臨んだ。慣れ親しんだ22番、そしてキャプテンマークを巻いて出場。

前半13分にDF伊藤と途中交代する際には、両チームの選手たちがつくった花道をくぐり、スタンドからの万雷の拍手で送り出された。

 歴代3位の127試合目。北中米W杯の26人からは漏れたが、経験を伝える存在としてアイスランド戦に向け招集された。さらにそのキャリアをたたえる場として、森保監督の計らいで先発出場し、予定されていた10分間より長い、14分間の時間を与えられた。選手の先頭に立って入場し、君が代を斉唱した際には万感の表情を浮かべた。前半7分には敵陣内で果敢に相手を潰し、チャンスにつなげた。

 代表でデビューは2011年。10年南アフリカW杯まで鉄壁のセンターバック(CB)コンビを誇った中沢佑二、田中マルクス闘莉王の後継者として日の丸を背負った。189センチの長身とCBながら縦パスのセンスが評価され22歳で抜てきされたが、当時は集中力の欠如から失点に絡むシーンも多かった。それでも経験を積み重ねるうちに、明るいキャラクターも相まって存在感を高め、DFラインで欠かせない存在になった。

 キャプテンに就任した22年カタールW杯に向かうアジア最終予選では、開幕から3戦で2敗を喫し、先人たちがつないできた6大会連続のW杯出場がストップしかねない危機を迎えた。その時「そんなふがいない結果になってしまったら、すっぱりやめる」と自らの進退をかけた。

世間では森保監督への大バッシングが吹き荒れる中で、選手代表として矢面に立ち、もう一度チームを奮い立たせて7大会連続のW杯出場に導いた。

 そして迎えたカタールW杯、1次リーグ初戦のドイツ戦では「ドイツは俺らに負けるなんて1ミリも思ってないぞ。絶対にチャンスがある」と選手たちを鼓舞。自身も鬼気迫るプレーでゴールを守り、ドイツ、スペインを破る大金星を果たし、ベスト16進出の立役者となった。

 カタールW杯後は、米LAギャラクシーに移籍し、代表からは遠ざかった。それでも「代表に入りたくない人なんていない」と、声がかかる瞬間を待ち続けた。日本代表の試合はすべてチェックし、米国で視聴できない場合はわざわざ映像を取り寄せた。自身がチームに加わることをイメージし、面識のない選手たちのキャラクターを知るために日本代表チームのYouTubeもチェックしてきた。

 4度目のW杯には届かなかった。それでも「僕にとってのW杯」と位置づけたアイスランド戦で、チームメートと多くのサポーターに送り出された。試合前日には「引退ではなく、ひと区切りだということにしておいてください」と笑った吉田だが、この試合が日本代表キャリアの最後となる可能性は高い。しかし背番号22が残した功績は、決して色あせることはない。

◇日本代表出場試合数ランキング◇

1 MF 遠藤保仁 152

2 DF 長友佑都 145

3 DF 吉田麻也 127

4 DF 井原正巳 122

5 FW 岡崎慎司 119

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