◆サッカー北中米W杯▽1次リーグF組第3戦 日本1―1スウェーデン(26日、ダラス競技場)
8大会連続8度目出場でFIFAランク18位の日本は25日(日本時間26日)、1次リーグ(L)最終戦で、同38位スウェーデンと1―1で引き分け。1勝2分けの勝ち点5でF組2位で、3大会連続5度目の決勝トーナメント(T)進出を決めた。
冷静かつ多彩なタクトで、森保監督が日本を3大会連続の決勝T進出に導いた。自国開催だった02年大会を除き、無敗での1次L突破は初。「選手たち本当に頑張ってくれて自力突破を続けることができた。日本サッカーが確実に成長している」と選手たちをたたえ、胸を張った。
明確なメッセージを送った。1―1の後半21分の選手交代。エースのFW上田、背番号10・MF堂安をベンチに下げた。6分前、F組首位のオランダがチュニジアに3―1とリードを広げ、直後に日本もスウェーデンに失点。ここから3得点が必要だった1位突破を事実上あきらめ、2位死守に切り替えた。
後半30分にはムードメーカーのDF長友を勝負のかかる場面で思い切って投入。5大会連続出場のベテランは起用に応え、指揮官は「1―1(の状態で失点しないまま)で戦っていくこと、バタバタするなとチームに促してくれた。落ち着きをもたらした」と評価した。
苦い経験が生きた。18年ロシアW杯決勝T1回戦のベルギー戦。西野朗監督率いる日本は2点リード後の後半、戦い方を統一できず、逆転負けで史上初の8強を逃した。「そのままでいい、と(中途半端な)指示を出してしまった」と後に西野氏が話した敗戦。当時、コーチとしてベンチにいた森保監督にとって、世界で勝ち抜くため、引き継いだ“課題”だった。後任監督となり8年。目まぐるしく戦況が変わる局面で見せたこの日の決断力だった。
第2戦からの先発変更は3人にとどめたが、ボランチでチームの心臓のMF佐野、世界基準の対人プレーを誇るDF冨安を完全休養させた。冨安は1次L3戦4発のブラジル代表FWビニシウス封じに向け、満を持して投入できる。主将のDF板倉のけがと懸念材料はあるが、想定される中ではベストと言えるチーム状態で王国の牙城に挑む。
「相手は強力だが、我々にも勝つチャンスはある。本気のブラジルと戦えることは楽しみ」と指揮官。昨年10月にホームで3―2と逆転し、歴史的初勝利を挙げた親善試合から8か月半。W杯でカナリア軍団の壁を打ち破るべく、さえ渡る采配をさらに研ぎ澄ませていく。(岩原 正幸)
―先発の3バックを3試合すべて代えて臨んだ。
「組み合わせに関してはその試合のベストということで決めている。試合は我慢しながら、粘り強く戦ってくれた。日本が世界トップを目指す中で、常にグループリーグを自力で突破し続けることが大事」
―次はブラジルと対戦。
「一昔前は日本は楽に勝てる相手だったが、去年の親善試合の結果で簡単ではないと思われている。
―2位通過。
「ネガティブかというと(そうではなく)、まずは1次Lを自力突破することが日本サッカーにとって大きな発展で、最低限はできた。(1位通過で)モンテレイに行くと高温多湿、長距離移動もある。プレーの環境としては(ヒューストンは)ポジティブに捉えている」
―ブラジル人のジーコ氏について。
「Jリーグが始まる前、アマチュアリーグしかない頃から日本に来てくださった。Jリーグ発展に貢献し、日本代表監督としても私の先輩でW杯に導いてくれた方」

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