◆第108回全国高校野球選手権南北海道大会 ▽4回戦 北海道文教大付7―5北照(13日・札幌麻生)

 春夏通じて甲子園出場のない北海道文教大付が今春センバツ出場の北照を7―5で下し、初の8強入りを決めた。

 4点を返され、2点差となった9回。

一発出れば逆転のピンチを迎えたが、最後は2番手・大沼樹生(3年)が遊飛に打ち取った。初の8強入りに喜びを爆発させ、宮沢丞主将(3年)は「組み合わせが決まってから、きょうのために練習してきたので本当に泣くほどうれしい」と涙をぬぐった。

 中村亮太監督が「手堅くやっても絶対ダメ。何してくるかわからないという印象を与えたかった」と言うように、立ち上がりから攻め立てた。1死一塁でエンドランをしかけ、一、三塁に好機を拡大させると、その後満塁から押し出し四球で先制に成功した。チーム全員で2試合分の映像を見て研究してきた北照のエース・島田爽介(3年)に対して狙い球を絞り、2回も3番・宮沢の適時打などで2点を追加。7回には3者連続適時打で4点を奪い、10安打7得点で相手エースを攻略した。

 投げては、背番号10の先発右腕・富田龍輝(3年)が8回まで1失点と好投。9回に味方の失策も絡んで追い上げられたが、大沼への継投で逃げ切った。

 同校は、1959年に鶴岡学園藤の沢として開校。北海道栄養短期大付、札幌明清、北海道文教大明清を経て2021年に現校名となった。同年に札幌から恵庭に校舎が移転され、廃部となっていた野球部も復活した。

 学校敷地内のグラウンドは大学と共用。週3回、1回当たり1時間半~2時間ほどしか使用できないなど恵まれた環境ではないが、地元周辺の選手を中心に強化を進めてきた。創部当時から指揮を執るのは、千葉経大付で指導経験がある中村監督。「驚きです。北照にも勝てるのは大したもんだなと思いますけど、一人ひとりがチームのスローガン『素直×努力=成長』を掲げてやってきて、この学年は本当に素直な子が多いので勝っても不思議ではないなと。5期生までに全道、10期生までにベスト4が目標だったので、6期生でベスト4にあと一歩まで届いたのは素直にうれしい」と喜びをかみしめた。

 連戦となる14日の次戦は、準決勝、決勝が行われるエスコンフィールド行きを懸けた北海道栄戦。宮沢は「今日以上に引き締めてやっていきたい」。日本ハムの2軍本拠地移転で沸く恵庭から、文教旋風を巻き起こしていく。

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