◆第31回エルムS・G3(8月8日、札幌競馬場・ダート1700メートル)

 20歳になったばかりの2年目ジョッキーが初タイトルの好機を迎えた。舟山瑠泉(るい)騎手=美浦・田中博厩舎=は、マリーンSを快勝した自厩舎のウェイワードアクトと第31回エルムS・G3(8日、札幌)へ。

熱い思いがあふれんばかりだ。

 衝撃的な走りを引き出した。舟山が自厩舎のウェイワードアクトと初コンビを組んだマリーンS。楽に先手を奪うと、後続を引きつけて迎えた直線では馬なりで加速する。トップハンデ58キロを背負いながら、ほぼ追うことなく、余力十分に3馬身半差の圧勝。「(昨春から)ブリンカーを着けて良くなって、抑えすぎず、あの子のリズムでいい勝ち方でした」と振り返る。

 充実の一年を過ごしている。ルーキーイヤーの昨年は19勝だったが、2年目の今年は41勝。飛躍のきっかけを「(冬の)小倉からです」と即答する。「関西馬によく乗せていただき、勝ち星が増えるようになりました」。冬にまいた種はすぐに大きな実となった。リーディングに輝いた春の新潟は12勝中6勝、函館で挙げた11勝中9勝が関西馬だ。

「新潟では自分を俯瞰(ふかん)できるようになりました。前に行くだけではなく、一段後ろで乗れるようになったかなと思います」。多くの経験を積み、騎手として大きくなった。

 5度目の重賞挑戦。ただ、今回は特に勝ちたい理由がある。「マリーンSは僕じゃない騎手もいたのに乗せていただいた。感謝しないといけない。ここで結果を出して、恩返ししたい」と先月28日に20歳になったばかりの舟山。まだまだ涼しい札幌で師弟が熱い喜びを分かち合う。(山本 武志)

 ○…ウェイワードアクトの1週前追い切りは函館・ダートコースを単走。舟山を背に駆け抜け、4ハロン57秒1―13秒0をマークした。鞍上は「中間の要請は緩めすぎず。

相変わらず、動きはよかったです。息が前走より良くなっていますし、手前をちゃんと替えて、走っているバランスも悪くないです」と好感触で、確かな手応えをつかんでいる。

 ◆舟山 瑠泉(ふなやま・るい)2006年7月28日、千葉県生まれ。20歳。美浦・田中博厩舎所属。25年3月1日の中山1R(シウダーエヴィータ)でデビューし、同8日の中山7R(レーヴブリリアント)で初勝利。同年は民放競馬記者クラブ賞を受賞。2年目の今年は41勝で関東リーディング6位。163・0センチ、48・2キロ。父は船橋競馬場の厩務員。

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