バレーボール▽男子アジア選手権最終日 決勝 日本3―0イラン(13日、北九州市立総合体育館)

 決勝が行われ、世界ランク6位の日本が同18位のイランにストレート勝ちし、大会最多11度目の優勝。2028年ロサンゼルス五輪の出場権を日本の団体球技では一番乗りでつかんだ。

3大会連続11度目の五輪では、1972年ミュンヘン大会金以来の表彰台を目指す。

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 世界的名将が、堅実な歩みで日本を3大会連続11度目の五輪切符に導いた。ティリ監督は「バレーボールは私の人生そのもの」と経験を生かした手腕があった。選手時代から知る同じフランス出身のフィリップ・ブラン前監督(66)が育てた24年のパリ五輪メンバーは、8人が残り、円熟味のある強固な日本を築いた。

 「新たな挑戦」と掲げ、20年に日本のパナソニック(現大阪B)監督に引っ張られ、来日した。東京五輪が1年延期したため、1季目はフランス代表と掛け持ちで指揮を執り、五輪で母国代表を初の金メダルに導いた。

 手腕の始まりは突然だった。フランス代表で活躍後、38歳で引退してからトレーナーに転身。窓から海が見えるフランス・カンヌで診療所を開いた。しかし11季プレーしたフランスのクラブ・ASカンヌ側から「コーチを探している。やる?」と連絡を受けた。「前の監督が辞めて、僕の方が(給料が)安かったから(笑い)。

指導にすごい興味があったわけではないが、試合のアドレナリンが恋しかった」。根は勝負師。せっかく開いた診療所は友人に任せ、オファーを快諾して指導者になった。

 実戦で腕を磨く指導法の原点は、バレーの前に13歳まで励んだ水泳にあった。「泳ぎもテクニックが必要。溺れないようにする、呼吸をする…その技術は水の中、つまり実際の状況で学んでいくものです。バレーも技術を磨いて、プレーするのは逆。緊迫感のある不利な状況で技術を身につけるんです」。

 日本の56年ぶりの五輪金メダルへ、目標を上方修正する。指揮官が成熟度の増すチームにおいて重視するスキルは“ここぞのメンタル”。「今の日本のようなトップチームのセオリーは、練習量じゃなく、大切なのは練習の質。常にタフネスの中で、楽しさを見いだすチームで在りたい」。

強豪とメダルを争う五輪舞台を想定した練習をやり込む約2年にする。(宮下 京香)

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