エイブルホールディングスの「ひとりぐらし研究所」が、「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」を実施し、調査結果を公表した。調査対象は、国内在住で現在ひとり暮らしの男女(20~39歳)。

「約8割が家のなかで独り言」という結果もあり、イマドキのひとり暮らしの実態がうかがえる。詳しく見ていこう。

【今週の住活トピック】
「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」を公表/エイブルホールディングス

20~39歳のひとり暮らしでは、半数が隣人の顔と名前を知らない

まず「隣人の顔と名前は知っているか?」という問いに、ひとり暮らしの52.0%が「隣人の顔も名前も知らない」と回答した。ひとりぐらし研究所では、「都市型の孤独」が一般化していると見ている。また「かつての『表札』文化が衰退し、個人情報保護の意識が高まった結果、顔は見たことがあるが名前は不明という状態が現在のスタンダードな隣人との距離感であると言える」とも指摘している。

Q1:隣人の顔と名前は知っていますか?(単一回答:有効回答802)

イマドキのひとり暮らしは、AIが同居人?8割が家で独り言の実態とは

出典/「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」より転載

約8割が家のなかで独り言やモノに話しかける!

イマドキのひとり暮らしで、隣人の顔や名前を知らない人が多いということは、さほど驚く結果ではないが、驚いたのは、家のなかでのコミュニケーションのあり方についてだ。

「家のなかで『独り言』や『モノに話しかける』行為はするか」と聞いた結果、全体の77.8%が、「独り言」や「モノに話しかける」ことがあると回答した。「頻繁にある」の比率は、ひとり暮らしの女性のほうが男性よりも高い。

Q2.家のなかで「独り言」や「モノに話しかける」行為はしますか? (単一回答、有効回答数802)

イマドキのひとり暮らしは、AIが同居人?8割が家で独り言の実態とは

出典/「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」より転載

「ある」と回答した人に対して、「話しかけることでどのような感情の変化を感じるか」を聞くと、「寂しさが紛れる」(34.4%)、「ストレスが解消される」(34.1%)、「頭が整理される」(17.1%)が主な回答となった。リモートワークの普及などで人と会う機会が減るなか、「独り言」や「モノに話しかける」行為は、寂しさをまぎらわしたり、ストレスを発散したりする効果があることがうかがえる。

かく言う筆者も独り言は多いのだが、独り言で意識が覚醒し、仕事に集中できるように感じている。かつては家のなかでの独り言などは、虚しいものといった印象が強かったが、いまでは、スタンダードな行為となっているのだろう。

AIやスマートスピーカーを同居人や友人のように親しく感じる!?

「独り言」や「モノに話しかける」行為では、だれも応えてくれないが、AIチャットボットやスマートスピーカーは、応えてくれる。こうしたものを「単なる『道具』ではなく『同居人』や『友人』のように親しみを感じることはあるか」と聞いた結果、実に59.3%が「感じる」と回答した。

Q3:AIチャットボットやスマートスピーカーを単なる「道具」ではなく、「同居人」や「友人」のように親しみを感じることはありますか?(単一回答、有効回答数802)

イマドキのひとり暮らしは、AIが同居人?8割が家で独り言の実態とは

出典/「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」より転載

筆者はスマートスピーカーで、天気予報を聞いたり、調理中に時間を測らせたりしているが、「ありがとう」と言うと、「いいえ、どういたしまして」「また、いつでも呼んでください」と答えたりする。編集部のなかには、小さな子どもを寝かしつける際に、スマートスピーカーに絵本の読み聞かせをさせている人もいた。

どの程度活用しているかによって、親しみを感じる度合いは変わるだろうが、男女差もあまりなく、約6割が親しみを感じているというのが実態だ。ひとり暮らしでは誰かに頼れないということもあるだろうし、上手に活用している人が増えているということもあるだろうが、「声によるコミュニケーション」の満足度が高いと見てよいだろう。

さて、今回の調査は、若い世代のひとり暮らしが対象だが、これからは高齢者のひとり暮らしが増えていく。「AI」が寄り添う暮らしは、今後ますます求められるのかもしれない。

一方で、AIに頼りすぎ、親密さを増すことで、人間関係が希薄になったり、複雑な意思決定ができなくなったりするリスクもある。上手に付き合うことが大切だ。

最後に、同研究所による、4月から新生活を始めた人へのメッセージを紹介しておこう。
「この4月から新生活を初めた皆さんへ、「ひとり」であることは、決して「孤独」であることと同義ではありません。「ひとり」の時間は、自分らしい自由を楽しみ、自分自身を大事にするための贅沢な時間として過ごしてもらえたらと思います。」

●関連サイト
エイブルホールディングス「ひとり暮らしの『つながり』意識調査2026」

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