やっぱり朝市で働きたい！出張輪島朝市、復活への第一歩

今日は、来週の土曜日に復活への第一歩を踏み出す、輪島の朝市についてです。

やっぱり朝市で働きたい！！

金沢市の金石で開かれる「出張輪島朝市」。発起人である、輪島市の南谷良枝商店の南谷良枝さんにお話をうかがいました。

輪島市の南谷良枝商店　南谷良枝さん
「朝市組合で、まあ全員が仕事を失ったんですけど、やっぱり人生のすべてが朝市だったので、それを奪われたっていうか、それが出来なくなったっていうので、やっぱりみんなポカーンって心に穴が開いたっていうか、落ち込むとかっていう言葉じゃ言い尽くせないくらいの喪失感っていうか、そんな感じでしたね。

で、震災後しばらくはみなさん落ち込んでいたんですけど、住むところが決まったっていう人たちが、一番最初に生活が落ち着いていったっていうのもありまして、そこで、空いた時間があると、うーん、なんかこう、お客さんの顔見てなんかやりたいね、やっぱり朝市で働きたい、お客さまとお話がしたい、っていうところから始まりまして、3月の23日に、出張輪島朝市ＩＮ金石っていうのが出来ることになりました。」

震災後しばらくして、輪島から金沢市に避難した朝市組合の人たちで話していると、みなさん、やっぱり朝市で働きたい、何かしたいという思いになって来ていたそう。

そのタイミングで、朝市組合の顧問弁護士の柴田さんから、出張朝市みたいなのどう？という話がありました。これだ！ということになり、そこから、金石の議員さんや漁協さん、金石の建設会社さんに相談をして協力を得られることとなり、開催に漕ぎつけました！

各地の朝市からの応援も！！

輪島朝市組合は、元々は190名ほどの組合員がいましたが、朝市組合の事務所があった朝市通りは火災に遭い、組合員の情報などもすべて燃えてしまいました。連絡の取りようもない人が、たくさんいるような状況だったのです。

まだまだ、生活が落ち着いてない人の方が大半なんです、と言う南谷さん。それでも出張朝市をやると決めて発表したら、さらに動きがありました。

輪島市の南谷良枝商店　南谷良枝さん
「出張輪島朝市をやるってなって、マスコミに取り上げていただいたりして、連絡の取れなかった人から連絡が来たりして、今３０軒近くの参加者になりました。

出張輪島朝市上手くいったよ！みたいなことが朝市組合のみんなに伝わると、私も出店したいっていう風に言っていただけると信じて、私たち発起人のメンバーで、頑張ろう！みんながいつでも帰って来れる場所を作ろう！みたいな感じで、今、奮闘しているところです。

で、東北の朝市の方が、義援金を持って組合長のところに来てくれたっていう話も聞いております。嬉しいです。いや、たぶん一番朝市組合の私たちの気持ちを分かってくださる方と思います。まあ、私たちも今、ホントはどうしていいか分からない状態なんですけど、私たちが今、初めて体験することを先に体験なさっていて、なので、その方たちからどういうふうに復興していったのか、っていうお話も聞きたいと思っています。」

東日本大震災で被災した朝市からも応援が届きました。

日本三大朝市の一つでもある輪島の朝市は、なんと千年以上の歴史があると言われていますから、各地の朝市が再開を願っているのです。

魚と醤油の香ばしい匂い！これこれ！！

復活に向けて一歩を踏み出すよ！と発表したことで、連絡の取りようが無かった組合員とも連絡が取れて、初めは８軒だった参加者が３０軒近くまで増えました。

そして、先週からは、プレハブ作りの臨時の加工場も出来上がり、いよいよに迫った朝市の再開を前に、今の気持ちを聞きました。

輪島市の南谷良枝商店　南谷良枝さん
「だんだんと現実味を感じていまして、準備も着々と進んでいます。

やっぱり気持ちが晴れ晴れするというか、うーん、まず匂い、香りから、その現場の香りと言いますか、懐かしいと言いますか、気持ちいいというか、これこれ！って感じです。

一夜干しもあれば、塩辛もありますし、輪島塗のアクセサリーや輪島で作ったお塩なんかも販売予定にしておりますので、ぜひたくさんの方に来ていただいて、顔を見せていただきたいです。」

大晦日以来、久しぶりの作業。加工場に入って、なにより先に、お醤油と魚とが混じった香ばしい匂いに、これこれこれ！と。

今回の「出張輪島朝市」は金沢市の金石という場所で行います。

お時間がおありの方、お近くの方、ぜひお出かけいただいて、応援してください！（詳しくは「出張輪島朝市」で検索してください。）