欅坂46のデビューシングルは新記録を樹立今年前半も数多くのアイドルグループがメジャーデビューしました。なかでも特に目立つのが「欅坂46」。4月に発売したデビューシングル『サイレントマジョリティー』は初週26万枚以上の売上を記録。女性アーティストのデビューシングル初週売上歴代1位で、初登場1位に輝きました。続く2ndシングル『世界には愛しかない』でも連続初登場1位を獲得。不動の人気を誇っています。
HIPHOPアイドルグループとして長年独自の路線を歩んできた「リリカルスクール」は、今年4月ついにメジャーデビュー。デビューシングル『RUN and RUN』の“スマホジャックふう縦型ミュージックビデオ”は多くの情報番組で取り上げられ、話題になりました。
昨年活動を終了した「アイドリング!!!」のメンバー・佐藤麗奈さんが、所属事務所の後輩とともに今年結成した5人組グループ「マジカル・パンチライン」は、7月20日にアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』でデビューしました。
「つばきファクトリー」は全員がハロプロ研修生出身で長年培ったスキルが武器さて、今年末から来年にかけてのメジャーデビュー組で特に注目されるのは、冒頭にも触れたハロー!プロジェクトの新グループ「つばきファクトリー」。
今年8月のイベントで新メンバー3人の加入が発表。9人体制でメジャーデビューに臨みます。「こぶしファクトリー」同様、全員が「ハロプロ研修生」出身。2012年から活動しているリーダーの山岸理子さんをはじめ、「研修生」の厳しいレッスンや、競争の中でもまれてきているメンバーたちだけに、そのパフォーマンス力は「こぶし」に負けず劣らずと評判が高いです。
「こぶし」が力強くグイグイ迫ってくるようなパフォーマンスに対して、「つばき」はどちらかといえばガーリーなイメージで、可憐なパフォーマンスで魅了します。結成当初は事務所の先輩・森高千里さんの『17才』のカバーをしていましたが、曲の雰囲気とよく似合いました。オリジナル曲のレパートリーも増え始め、結成から2年弱でついにメジャーデビュー。長年培ったパフォーマンス力とずっと見続けてきたファンの後押しで、デビューシングルから快調なスタートを切ることでしょう。
正統派から個性派まで注目グループが続々デビュー11月30日にメジャーデビューする「Maison book girl」は、熱いファンを持つグループ「BiS」のメンバーとして活躍したコショージメグミさんを中心に2014年に結成。
メンバーたちは正統派アイドルとは一線を画するキャラクターですが、特に元『ミスiD2015ファイナリスト』の矢川さんはショートカットの美少女性に定評があり、正統派アイドルファンからも注目されています。
コロムビア初のアイドルレーベルとして発足した「Label The Garden」から選抜されたメンバー6人が「Flower Notes」として12月7日にシングル『恋花』でメジャーデビュー。こちらは“王道アイドル”といったイメージです。
“アイドルグループ”というカテゴリーではありませんが、You Tubeやインスタグラムで人気に火がついた女の子2人組「まこみな」は10月12日に『てをつなごうよ』でデビューします。
NGT48など今後メジャーデビュー期待のグループもさらに、そのあとも有力アイドルのメジャーデビューが期待されます。ブレイク大本命が「NGT48」。現在は『Maxとき315号』などのオリジナル曲がAKB48のシングルのカップリングとして収録されていますが、遠くない将来、本格的なCDデビューも期待できそうです。
また活動を休止しているBerryz工房の夏焼雅さんは3人組ユニット「PINK CRES.」(ピンククレス)を結成。8月、自身が所属する「Buomo!」の武道館コンサートで、グループ名やメンバーを発表しましたが、今後の動きにも注目です。
CDが“普通に”売れない時代だからこそアイドルのメジャーデビューが増える!?現在はCDがなかなか売れない時代と言われます。
その一方、インディーズでもメジャーなみに活躍しているグループも珍しくありません。Negicco、アップアップガールズ(仮)は、それぞれNHKホールや日本武道館でコンサートを行うくらいの人気グループになっていますが、メジャーレーベルではなく、タワーレコードが運営しているT-Pallet Recordsからリリースしています。たとえメジャー流通でなくても、タワーレコードは全国ほとんどの主要都市に店舗があるので、メジャーリリースとほぼ状況は変わりません。
メジャー、インディーズ問わず、CD不況のなか奮闘しているアイドルグループたち。いわゆる“握手会商法”の賛否はありますが、現在の音楽シーンをリードする存在となっているのは間違いないでしょう。
文/田中裕幸