◆JERAセ・リーグ 阪神4―2中日(19日・倉敷)

 阪神のドラフト1位・立石正広内野手(22)が初打席の初球を安打する鮮烈デビューを飾った。先頭の2回、中日・金丸の真っすぐを力強いスイングで中前へ。

1月の新人合同自主トレ中に発症した右足の肉離れに始まり、3度の故障離脱で出遅れたが、ついにベールを脱いだ。森下、佐藤、大山もHランプをともし、ドラ1四天王がそろい踏みで首位・ヤクルトに1ゲーム差に迫った。

 狙いを定めた。「6番・左翼」でスタメンに名を連ねた立石は2回先頭のプロ初打席で金丸の真っすぐを中前へはじき返した。“プロ初球”で鮮やかなクリーンヒット。ポーカーフェースを崩し、塁上で両手を突き上げた。「初めての環境でスタートを切れたことがうれしくて」。等身大の笑顔で振り返った黄金ルーキーに藤川監督は「なかなか1球目から振ることはできない。いい一歩になった」とたたえた。

 言わずと知れたアスリート一家で育った。高校時代は部活を終えて家に帰ると、特製の打撃ケージで父・和広さんにトスを上げてもらいながら30球入ったボックスを7セット打ち込んだ。どんなに疲れていても、付き合ってくれた父との時間が原点だ。

 高川学園中学3年時には、野球部の同級生の一人が県外の強豪校を目指しており「より強いところで自分の力を見せたい」と影響を受けた。「病院に行って学校も休むから」とチームメートにウソをついてセレクションへ。だが、プレー中も後ろめたさが消えずに帰り道には「やっぱり高川学園で野球がしたい」と決意した。迷いがあっても大好きな仲間と信じる道を突き進んできた。

 4番・佐藤が先制打と12号2ランを放つなど、3安打3打点の大暴れ。森下、大山も2安打で猛虎が誇るドラ1四天王がそろって存在感を示した。頼もしい先輩に引っ張られ「これで終わりではない。いい意味で通過点」と言い切った金の卵。5回終了時に打ち上げられた花火は3度の故障にもめげずに、はい上がってきた立石を祝っているかのようだった。(藤田 芽生)

 ◆立石 正広(たていし・まさひろ)

 ▽生まれとサイズ 2003年11月1日、山口・防府市出身。22歳。180センチ、87キロ。

右投右打。

 ▽球歴 防府市立華浦小1年から華浦スポーツ少年団で軟式野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアでプレー。高川学園では1年春の中国大会からベンチ入り。3年夏の甲子園1回戦・小松大谷戦でバックスクリーン弾。創価大に進学し、2年春に東京新大学リーグ3冠王を受賞。3、4年春には本塁打、打点の2冠。25年ドラフト1位で阪神に入団。

 ▽華麗なる一族 父、母、姉2人の5人家族。母・郁代さん(旧姓・苗村)はバレーボールの92年バルセロナ五輪日本代表。長女・沙樹さんは今春までリガーレ仙台でプレー。次女・優華さんはクインシーズ刈谷に所属する現役バレーボール選手。

 ▽あだ名 「まさ」

 ▽好きな芸能人 福留光帆、あいみょん

 ▽カラオケの十八番 TWICEの「BDZ」

 ▽好きなテレビ番組 「火曜は全力!華大さんと千鳥くん」「千鳥の鬼レンチャン」

 ▽すきな食べ物 いちご

 ▽趣味 お笑いを見ること

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