アルゼンチン代表のサポーター photo/Getty Images
スタジアム外でも衝突へ
ワールドカップ準決勝でアルゼンチン代表がイングランド代表を2-1で破った後、試合会場となった米アトランタのスタジアム周辺で両国サポーターによる乱闘騒ぎが発生した。英『Telegraph』が伝えている。
報道によると、騒ぎはメルセデス・ベンツ・スタジアム近くにあるバー「Hudson Grille」の周辺で発生。勝利を喜ぶアルゼンチンサポーターが店の前を通りかかった際、イングランドサポーターとの間で衝突が起きたという。
現場には多数の警察官が駆けつけ、およそ2時間にわたって警戒を続けた。撮影された写真には手錠をかけられて連行されるサポーターや、流血した人物の姿も写っていた。
目撃者は「小規模な乱闘が起き、複数のイングランドサポーターが連行された。警察がすぐに状況を制圧し、騒ぎは収束した」と証言している。
在米イギリス大使館も複数のサポーターが拘束されたことを認めた一方で、その日のうちに全員が釈放されたとしている。
今大会では、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共催にもかかわらず大規模なフーリガン騒動はほとんど発生しておらず、イングランドサポーターの行動も高く評価されていた。しかし、歴史的な対立関係にあるアルゼンチンとの一戦では緊張が一気に高まり、場外にもその熱気が持ち込まれる形となった。
背景には、両国が領有権を争ってきたフォークランド諸島(アルゼンチン名・マルビナス諸島)問題もある。試合前にはアルゼンチン国内で「イングランドなんてくたばれ」と書かれた横断幕が掲げられたほか、試合後にはアルゼンチン代表選手たちが「Las Malvinas son Argentinas(マルビナス諸島はアルゼンチンのもの)」と記された横断幕を掲げて勝利を祝福。SNSには、フォークランド諸島の旗を掲げてアルゼンチンサポーターを挑発するイングランドサポーターの映像も拡散されている。
また、イギリス・ロンドン中心部のリージェント・ストリートでも、アルゼンチンサポーター1人がイングランドサポーターに取り囲まれ、警察が保護してパトカーまで誘導する場面があったという。
ピッチ上では39歳のリオネル・メッシが2アシストを記録し、アルゼンチンが劇的な逆転勝利で決勝進出を決めた。しかし、その因縁は試合終了のホイッスルでは終わらず、場外でも両国の歴史的関係を改めて浮き彫りにする出来事となった。

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