笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。
4月25日(土)の放送は、株式会社JALカード 代表取締役社長CEOの西畑智博(にしはた・ともひろ)さんが登場。JALカードの強みや、JAL基幹システム刷新「SAKURAプロジェクト」について話を伺いました。

JAL基幹システムを約50年ぶりに刷新…JALカードCEOが...の画像はこちら >>

(左から)笹川友里、西畑智博さん


西畑智博さんは1984年に東京大学工学部を卒業後、日本航空株式会社(JAL)に入社。1995年からはJALにおけるeビジネスの立ち上げと推進を担いました。2014年に執行役員に就任し、2018年からイノベーション推進本部長、2019年から常務執行役員・デジタルイノベーション本部長として、DXと新規事業創造を推進。2022年6月に現職に就任し、CEOとして、データ・ビジネス・カンパニーへの進化を掲げ、データ・ドリブン経営の実現に取り組んでいます。

◆JALカードの強みとシステム刷新の舞台裏

株式会社JALカードは、日々の生活や旅のなかでマイルがたまる仕組みを軸に、「豊かな人生を送りたい人の、一番の理解者。」をブランドコンセプトに掲げている企業です。西畑さんによると、現在のカード会員数は約370万人、年間の取扱高は約4.8兆円にのぼります。また、会員1人あたりの平均の年間利用額は約132万円で、高い利用頻度とロイヤリティを持つ顧客層に支えられているのが特徴です。西畑さんは「発表されているデータのなかですと、年間の1人あたりの利用額が一番大きいクレジットカードと分類されております」と話します。

そんな西畑さんがかつて携わったのが、JAL基幹システム刷新「SAKURAプロジェクト」です。これは、約50年使い続けてきたJALの旅客基幹システムを刷新するという極めて大規模なプロジェクトです。
1960年代に構築されてから何度もバージョンアップをしながら運用されてきましたが、インターネットとの接続や新技術への対応が難しくなり、刷新を決断しました。

SAKURAプロジェクトには約2,000人、約40社が関わり、総投資額は約800億円。ヨーロッパのIT企業であるアマデウスITグループのシステムを採用し、そこに日本独自の機能を組み合わせてシステムが構築されました。

2014年4月にSAKURAプロジェクトの責任者に就任した西畑さんは、特に“チームワーク”を重視していたと言います。それぞれ異なる背景や言語を持つメンバー同士が、ホワイトボードを使いながらコミュニケーションを取り、課題を乗り越えていったと振り返り、「2,000人それぞれにストーリーがあると思っています。当然、私もそのなかの一部です」と語ります。

◆「未来のデータ」を有効活用

続いて、2022年にJALカードのCEOに就任した西畑さんに、笹川が「就任して最初に取り組まれた課題は何でしたか?」と質問します。これに対し、西畑さんは「JALグループにおいて、一番成長を求められているのがマイル・ライフ事業で、その中核にあたるのが、JALカードです。なので、最初に考えたのは『JALカードの強みは何だろう?』ということを会社のなかで位置づけ、みんなの共通認識にしようっていうのが、私の最初の思いでした」と話します。

そして、検討を重ねるなかで見えてきたのは、最大の強みは「お客さま」というシンプルなものでした。会員数370万人がJALグループ全体の“コアなファン”であるとし、「このお客さまの数を増やしていけば、JALはどんどん成長できますし、そのためには、飛行機だけじゃなく、お客さまが求めているいろんなサービスを提供していく、そんな会社の中心にJALカードがなりたい」と力を込めて言います。

その実現に欠かせないのが組織の変革です。
西畑さんは「挑戦して変革するマインドセット」の重要性を強調し、社員一人ひとりが主体的に動ける環境づくりに着手。その象徴的な取り組みが、西畑さんが社員を対象に始めた「社内寺子屋」です。就業時間内に自由参加で開かれるこの場では、経営の考え方や方向性を共有しています。「これによって、徐々にですけど『この会社は、こういうことを求めているんだな』っていうのが(社員にも)浸透しています。そして、これを継続することが一番重要かなと思っています」と語ります。

最後に、笹川が「“旅×決済データ”という組み合わせが、他のカード会社にはないものだと思いますが、そういった観点で“価値の生み出し方”というのは、どう捉えていますか?」と尋ねると、西畑さんは、強みとして予約という“未来のデータ”を持っていることを挙げ、「いろんなデータを組み合わせることでどんどんリコメンドできますし、この辺がDXなり、デジタルマーケティングの面白いところ。まだまだできるところはたくさんあるんじゃないかなと思います」と期待を寄せていました。

次回5月2日(土)の放送も、引き続き西畑智博さんをゲストに迎えてお届けします。JALカードが取り組むAI活用やDXのことなど、貴重な話が聴けるかも!?

<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/
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