市販のお刺身はとっても美味しいですが、実はほんのちょっとのひと手間でもっと美味しく食べることが出来るのをご存じですか?今回はそんな裏技『塩水処理』をご紹介します。

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売れ残ったお刺身

残業終わりや夜にスーパーに行くと、お刺身コーナーに値引き札が貼ってあるお刺身を見たことはありませんか?

そういった値札が貼られているお刺身は色が変色していたり、魚のドリップが出ていたり、ハリが無い感じ・・など、安くなっていてもちょっと敬遠しがちです。

しかし、ある方法を踏むことでこのお刺身が蘇るとしたら、今後は積極的に購入するようになりませんか?今回はそんな魔法のような方法をご紹介します。

お刺身の劣化

鮮度の良いサカナの身は特に臭いは気になりませんが、時間が経つにつれサカナの身はトリメチルアミンという物質が発生し、だんだんと生臭くなっていきます。

また、特に切り分けられたお刺身は空気に触れているせいで酸化進んでいるため、色もあまり良くなく、茶色っぽく変色していることが多いです。

市販のお刺身が美味しくなる裏技『塩水処理』 生臭さが消えるワケは?
美味しく食べる裏ワザがある(提供:PhotoAC)

しかし、市販品でも食べる前にある過程を踏むことで、匂いや表面の色が改善されることをご存じでしょうか。その方法が『塩水処理』です。

塩水処理

塩水処理というのは簡単に言うと、刺し身を洗うことを指します。

「え、洗うの?」と思うかもしれませんが、先にも述べた臭いなどはサカナからにじみ出た脂が酸化する事で強くなります。実はこの成分は水に溶けやすいため、洗うことで流れてくれるのです。

では、水道水でサッと流せばいいのでは?と思うかもしれませんが、水道水でサカナの身を洗ってしまうと、浸透圧の影響でサカナの身が水っぽくブヨブヨになってしまいます。

臭いが取れても刺し身自体が水っぽくなってしまっては本末転倒です。

それを解消できるのが、海水と同じ濃度の「塩水」であり、塩水を使うことで身に水が入らず、嫌な臭いも落とすことが出来るのです。

塩水処理の材料

この塩水処理に必要なものは非常に簡単です。

1.水
2.食塩(水1Lに対して食塩を30gを入れると3%になります)
3.氷

たったのこれだけです。

塩水処理の手順

まず、ボウルなどの容器に水を入れ、水を張ります。

その水が3%の食塩水になるように食塩を投入して、良く溶かし、氷を入れたらもう準備は完了です。たったこれだけで魔法の水は完成。

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ワンランクアップしたお刺身に(提供:PhotoAC)

後は、刺し身をボウルの中に投入し、優しくぐるぐるとかき混ぜるだけでOKです。

この時、色の悪い部分などはこするように洗ってあげると、より効果を得られるでしょう。氷を入れることで身もキュッと引き締まりますので、歯ごたえも復活します。

水から出した身をキッチンペーパーでよく拭き取れば作業は終了です。これにより、まさに切りたてのような状態に戻すことが出来ます。

市販のお刺身を美味しく食べる

せっかく夜のタイムセールなどで刺し身が安くなっていたとしても、生臭かった経験がある人はあまり手が伸びないと思います。「安くなっていたから生くささはしょうがない・・・」と諦めている人もいたでしょう。

しかし、この塩水処理さえ覚えれば、今後は匂いを気にすることなく、お刺身をお得に購入できる機会が増えるかもしれません。

また、この方法は余分な脂を洗い流す効果も期待できるので、鮮度の悪くない身でもまた違った効果が期待できます。

ワンランクアップしたお刺身をぜひご堪能下さい。

<近藤 俊/サカナ研究所>

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