食品の値上げラッシュの中、値下げに踏み切る「幸楽苑」「から好し」その成り行きは

食品の値上げが続く中、値下げに踏み切る外食企業が見られるようになってきた。

幸楽苑ホールディングス<7554>は2023年10月12日に、ラーメン店「幸楽苑」全381店舗で一部商品(11品)を20-70円値下げした。

また全てのラーメンで、ギョーザやチャーハンなどの組み合わせが80-150円安くなるセット商品を設けた。

すかいらーくホールディングス<3197>傘下のすかいらーくレストランツ(東京都武蔵野市)も2023年9月に、運営するから揚げ専門店「から好し」全店で親子丼をそれまでの590円から450円に140円値下げした。

両社ともに値下げの理由は明らかにしていないが、値下げすることで競争力を高め、集客につなげる狙いがあることが予想できる。

帝国データバンクが主要な食品メーカー195社を調査したところ、2023年10月は4600品目の値上げが実施されることが分かった。11月、12月の値上げの予定は少ないが、2024年1月以降は円安の長期化で値上げが再加速する懸念もあるという。

食品の値上げで家計の食費負担は高止まりが続く見込みだけに、値下げによって顧客の支持を集めることができるのか。

両社の取り組みは他の外食企業の関心を集めそうだ。

ラーメンを70円値下げ

幸楽苑は、「みそバターコーンらーめん」「しおバターコーンらーめん」を760円から690円に、ラーメンの「プレミアム醤油」「プレミアム味噌」「プレミアム塩」を830 円から760円にそれぞれ70円引き下げる。このほか単品のチャーシューや、千切りネギ・メンマ、ソフトドリンクなども20-30円引き下げる。

また、新たに設定したセット商品は、ラーメンとギョーザを組み合わせると、280円のギョーザが200円になり、それぞれ注文するよりも80円安くなる。ラーメンとチャーハンでは70円、ラーメンとギョーザとチャーハンでは150円それぞれお得になる。

同社の直営既存店の月次の売上高は、2023年6月以降100%を4カ月連続で上回っており、客数も2023年8月、9月と2カ月連続で100%を上回った。値下げでこの数字がどう変わるだろうか。

食品の値上げラッシュの中、値下げに踏み切る「幸楽苑」「から好し」その成り行きは

親子丼を140円値下げ

「から好し」の値下げは親子丼1品だが、親子丼メニューを拡充し、親子丼ともり蕎麦をセットで注文すると、もり蕎麦を270円で提供するほか、から揚げと味噌汁のセットだと、から揚げと味噌汁を270円で提供する。

すかいらーくはから好しの単独の状況は公表していないが、全社では値上げの効果が想定を上回ったことや、原価の低減、営業諸費用の削減に取り組んだ結果、2023年12月期の業績予想を上方修正し、営業利益を60億円から100億円に引き上げた。

帝国データバンクによると、2023年4月以降に値上がりした食品約2万2000品目のデータなどから試算したところ、1世帯で月に3700円食費を節約した可能性があるとしている。節約志向は値下げした外食にも表れるだろうか。

食品の値上げラッシュの中、値下げに踏み切る「幸楽苑」「から好し」その成り行きは
すかいらーくホールディングスの業績推移
2023/12は予想

文:M&A Online