5月15日、北中米ワールドカップに臨む日本代表26人が発表された。南野拓実と三笘薫が負傷で選外となり、前回大会の雪辱を果たす機会は失われた。
歓喜と無念が交錯した26人 北中米へ向かう代表メンバー
北中米ワールドカップに臨む日本代表26人の顔ぶれを見てまず突きつけられるのは、4年前の記憶と今回の不在が重なって見えることだ。
2022年、カタールW杯の決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦。日本はPK戦の末に敗れ、史上初の8強には届かなかった。その一戦で1人目のキッカーを務めた南野拓実、2人目のキッカーを務めた三笘薫は、今大会のメンバーに入らなかった。
南野は昨年末に左膝前十字じん帯断裂の大怪我からの回復途上、三笘も今月9日の試合中に左足太もも裏の肉離れを負い、コンディション面で本大会に間に合わないと判断された。2人にとっては、ピッチ上であの夜を塗り替える機会を失う選考になった。
一方で、今大会のメンバーで最年長となる長友佑都の選出は、このリストに特別な重みを与えている。39歳での5大会連続メンバー入りは、日本サッカーにとって歴史的な出来事だ。
ワールドカップを知る選手がチームにいる意味は小さくない。短期決戦では、練習場、移動、ロッカールーム、試合前日の空気まで含めて、大会特有の重圧が選手を揺さぶる。そこで経験者が発する一言、振る舞い、ピッチ外での準備の仕方は、若い選手にとって無形の支えになる。
長友の存在は単なる“精神的支柱”ではなく、チーム全体の緊張を試合に向かうエネルギーへ変換する装置でもある。
ただし、この26人の人選の最大の論点は、こうした感傷でも偉業でもない。最も注目すべきは、中盤、とりわけボランチの人選だろう。遠藤航、田中碧、佐野海舟といったメンバーが入った一方で、守田英正や藤田譲瑠チマは選外となった。
もちろん、前回大会では2列目を担った鎌田大地が今大会ではボランチの主軸となり、場合によってはDF登録の板倉滉や瀬古歩夢が中盤的な役割を担う構成も考えられる。しかし、本職として中央で守備の強度を保ち、ボールを受け直し、相手の圧力を外し続ける選手の数は決して多くない。
森保ジャパンはこれまで、複数ポジションをこなせる選手を重視してきた。今回もその傾向は明確だ。前線には前田大然、上田綺世、小川航基、後藤啓介、塩貝健人らタイプの違う選手が並び、サイドや2列目には伊東純也、堂安律、中村敬斗、久保建英、鈴木唯人がいる。DFラインにも、センターバックとサイドをまたげる選手が複数いる。
つまり、森保監督は「固定された最強の11人」よりも、「試合ごと、時間帯ごとに形を変えられる26人」を選んだと見るべきだ。
最大の焦点はボランチの層か? 中盤の耐久力に不安
その利点は明らかだ。
グループステージ3戦目で対戦するスウェーデンのように高さと強度を備えた相手には、冨安健洋、板倉滉、渡辺剛、伊藤洋輝らの対人能力と空中戦の強さが生きる。相手によって戦い方を変えられる柔軟性こそ、このチームの特徴だ。
だが、柔軟性は裏返せば専門性の薄さにもつながる。特にこのチームの主軸として期待がかかる鎌田に負荷が集中した場合、誰が同じ水準で中盤の重心を支えるのか。
また、今季ほとんどスタメンで出場する機会のなかった主将の遠藤のコンディションにも不安が残り、リードした終盤に、相手の波状攻撃を受け止めながら、ただ蹴り返すのではなく時間を進めるプレーを誰が担うのか。劣勢時に前線の枚数を増やした時、中盤の防波堤は保てるのか。日本が本気で8強以上、目標として掲げる優勝を狙うなら、ここは避けて通れない問いになる。
三笘不在の影響も、単に「左サイドの突破力が落ちる」という話にとどまらない。三笘がいることで相手の右サイドバックは前に出にくくなり、相手の守備ブロックは横に広げられる。その重力がなくなる分、日本は別の方法で相手を動かさなければならない。
中村の得点感覚、久保の創造性、堂安の内側への侵入、伊東の縦への加速。さらに、20歳の後藤や21歳の塩貝の野心あふれる若さ。個々の武器はあるが、三笘という一点突破の切り札を失った以上、攻撃はより組織的で、より連動したものを求められる。
南野の不在も象徴的だ。狭いエリアでの勝負強さ、ゴール前での嗅覚、代表で積み重ねてきた経験は、短期決戦で頼りになる要素だった。彼がいないことで、2列目から点を取る役割は久保、堂安、鎌田、鈴木唯人らに分散される。誰か一人の代役を探すのではなく、複数人で穴を埋める発想が必要になる。
今回のメンバーは、過去の悔しさを晴らすための物語をあえて完成させなかった。南野と三笘の不在は痛い。長友の選出は明るい歴史だ。しかし、このチームの本質は、そこでは終わらない。森保監督はスターの帰還よりも、現時点で戦える集団の総合力を選んだ。
日本が新しい景色を見るためには、試合の主導権を握る時間だけでなく、握れない時間をどう耐え、どう回復し、どう勝ち筋に戻すかが鍵になる。華やかな前線、経験豊富な守備陣、そして歴史を背負う長友。その間にある中盤の厚みこそが、北中米での日本の天井を決める。
今回の26人は、夢の大きさと同時に、怪我からの回復の状況が見通せないという不安も残るメンバーだ。選ばれた選手たちが、本大会でその不安をプレーで塗り替えられるか。怪我でリベンジの機会を失った選手たちの無念を晴らすような快進撃を期待したい。
取材・文/集英社オンライン編集部

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