《旭川・女子高生殺害》「死んだフリしてる…ってバカにする口調でした」弱った少女に暴行し続けた“サンロクのリコ”、ヤクザ役を演じた少年は「見るに堪えなかった」
《旭川・女子高生殺害》「死んだフリしてる…ってバカにする口調でした」弱った少女に暴行し続けた“サンロクのリコ”、ヤクザ役を演じた少年は「見るに堪えなかった」

北海道旭川市の石狩川で2年前の5月、当時17歳の女子高生Aさん(留萌市在住)が水死体で見つかった事件で殺人、不同意わいせつ致死、監禁の3つの罪に問われた内田梨瑚被告(23)の裁判員裁判の第4回公判が28日、旭川地裁(田中結花裁判長)であった。この日は監禁の共犯として少年院送致になった無職少年X(当時16歳)が証人として出廷、殺害現場となった神居古潭(かむいこたん)地区での模様を内田被告がビデオ電話で実況中継していた様子などを証言した。

女子高生を監禁、少年院送致…出院した少年X

今回の尋問では少年は法廷に現れず、別室とオンラインで結ぶ「ビデオリンク方式」が採用された。未成年であることを考慮し、主犯の内田被告の前での証言を避けたものとみられる。

法廷中央の証言席にカメラを載せた三脚を設置し、尋問中は質問者の顔を映しながら行われた。Xの顔は裁判員・裁判官、検察官、弁護人の小型モニターだけに映し出され、内田被告や傍聴人からも見える大型モニターには映し出されなかった。

「Xは2024年4月18日夜から19日未明にかけて内田被告、小西優花受刑囚、女子高校生Y(当時16歳)と一緒にAさんを監禁したとして少年院送致になり、現在は院を出て自宅で生活していることが検察官によって明らかにされました。

Xは内田被告の指示で暴力団員を装ってAさんに電話をかけて呼び出し、留萌市内の道の駅でAさんを発見してから監禁の共犯に加わり、19日午前1時すぎに旭川市内の小学校駐車場で内田被告がAさんを土下座させて謝罪させた場面には立ち会っています。

しかし同2時半過ぎ、小西受刑囚が一行に加わって以降に帰宅し、その後にAさんがコンビニで脱出を図ろうとして失敗した場面には立ち会っておらず、Aさんが殺害された神居古潭地区にも同行していませんでした。

しかし神居古潭地区での様子は内田被告とのビデオ電話で『ライブ中継』を受けていたため、証人尋問でも検察官から詳しく聞かれていました」(社会部デスク)

一行と別れて帰宅した後の4月19日午前3時35分、Xは自分から内田被告に連絡を取った。その理由を検察官から問われ、Xはこう答えた。

「Yから連絡があってコンビニの件を知り、Aさんが暴行を受けて神居古潭地区に連れていかれたことがわかりました。その場にAさんへの暴行を止める人がいないことで心配になり、自分から内田被告にLINE通話をするとすぐにビデオ通話に切り替わり、優花さんがAさんに馬乗りになっている状況が映し出されました。

優花さんは『こっちは人生かかってんだよ』とキレたような口調でAさんを殴ったり首を絞めたりして、Aさんは謝りながら泣いていました。(内田被告が)Aさんの顔の方にスマホを持っていったので『態度気を付けてって言ったじゃん』と声をかけると、Aさんは『すみません』と言いました。

見るに堪えなくなって一度画面から目を離しました。でも、通話を切ったら暴行を止める人がいなくてエスカレートするかと思い、ベッドの上にしばらくスマホを伏せました」

「死んだフリしてる」とバカにするような口調で…

スマホからは音はおぼろげに聞こえていた。どのくらい時間が経ったのかは記憶にないが、Xは心配になり、再びスマホを手に取った。

「Aさんが橋の床というか地面に座らされて、(内田被告が)髪の毛を引っ張って腰のあたりを蹴っていました。蹴られるたびに振動で動き、(全裸の)Aさんの腰は赤くなっていました。Aさんは体に力が入らず弱っているように見えましたが、(内田被告は)『死んだフリしてる』とバカにするような口調で言ってました。

いたたまれずにまた画面を見るのをやめると、『落ちろ』『死ねや』という内田の声が聞こえてきました。画面を見るとAさんが橋の手すりに内側を向いて座っていて、『すいません』と泣いていました」

ここでXのスマホの画面は急に暗転したという。

「(内田被告が)スマホのライトを消したのかなと思いました。『早く行こう』という内田の声と足音が聞こえてきたので『どうするんですか』と聞くと、(内田被告は)『Aさんの親が来るから』と言って、ここで電話が切れました」

その後、Xは内田被告から「Aさんの親が来て話をして終わった」とAさんの“無事”を知らされ、Aさんに関して行なった一切をしゃべらないことと、自分とのLINEのやり取りを全削除するよう指示されたという。

Xはなぜ警察に通報をしなかったのか…

検察官はこの心の動きを捉え、Xにこう尋問した。

「逮捕された直後は被告人と通話したこと、見たことを話していませんが、逮捕された翌日には話しましたね。なぜですか」

Xはこう答えた。

「Aさんが見つかっていないと(警察官から)聞いて。(内田被告に)騙されていたので、真実が違っていたので、しゃべってもいいと思ったからです」

この後の弁護側の反対尋問で留萌の道の駅で待ち合わせをして何をするか聞いていたかと問われ、Xはこう答えた。

「僕が聞いていたのは、Aさんに謝ってもらったら終わりってことでした」

裁判官からの質問に代わり、裁判員や裁判官から内田被告らと別れて帰宅した後に警察に通報する考えが起きなかったかと問われると、Xはこう答えた。

「起きなかったです。(Aさんを)家まで送り帰すということだったので。それまでに見たことを警察に言おうかとも考えましたが、自分も関与していますし、まずいなという考えもありました」

事件当時の内田被告との関係性を問われると、Xはこう証言した。

「別になんもないです。知り合ってから1週間だったし、立場もなんもないです」

少年にそう突き放された内田被告は、閉廷を告げられると検察側に深く一礼をし、ドアの前に立てられた灰色の遮蔽板の奥に消えていった。

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