中国メディアの観察者網は9日、中国のホテルで衛生問題が次々報じられたことについて、「清掃員1人に責任を負わせていいのか」との論評記事を掲載した。
報道によると、四川省成都市のウィーンホテル(維也納酒店)では、客室清掃に約40分かかると説明していたにもかかわらず、清掃員はわずか約7分で作業を終えて退出していた。
同市内のジーホテル(全季酒店)でも、宿泊客向け備品の洗浄・消毒・衛生管理が規定どおり行われていなかった。また、同じく同市内のハンティングホテル(漢庭酒店)では、掛け布団カバーの中材にたばこの焦げ跡や毛髪、黄ばみがあるのが発見された。
広州市では、ウィーンホテル、ハンプトン・バイ・ヒルトン、城市便捷酒店など、複数のチェーンホテルで、リネン類の「宿泊客ごとの交換」が徹底されていないことが明らかになった。ハンプトン・バイ・ヒルトンでは、ベッドのシーツや枕カバー、タオルが交換されていなかったほか、使用後のコップがそのまま室内に残っているケースがあった。
深セン市のアトゥールホテルでは、マットレスをめくったところ大量の毛や目立つ汚れが発見された。また、清掃員が客室のバスタオルで床や便器を拭いていたほか、潜入取材を行った記者がコップの消毒を求めても対応されなかったという。
記事は、「警戒すべきなのは、このような騒動が今回が初めてではないという点だ」と指摘。「問題が発覚するたびに、各ホテルブランドは『点検頻度を引き上げる』『体験モニターの募集を拡大し、監督体制を公にする』などと大々的に約束する。しかし、世間の関心が薄れると、同様の問題はまるでたたいても死なないゴキブリのように何度も再発することになる」とした。
その上で、業界関係者の話として、「表面的には一部ホテルの管理上の不備に見えるものの、その実態はもはや個々の従業員のミスというレベルではなく、コスト削減圧力、外部委託の連鎖による管理の複雑化、そして現場に至るまでの実行力の低下が重なって生じた構造的な問題を映し出している」と伝えた。
中国人民大学商法研究所所長であり、中国消費者協会副会長でもある劉俊海(リウ・ジュンハイ)教授は「衛生上の問題を抱えたホテルは消費者の知る権利、選択権、公平な取引を受ける権利、そして安全保障を受ける権利を侵害している」と指摘。「ホテル事業者がコスト削減を優先するあまり、十分な投資を行わず、従業員による規則違反の清掃方法を黙認している」としたほか、「監督・管理体制にも抜け穴がある」との見方を示した。(翻訳・編集/北田)











