2026年6月23日、香港メディア・香港01は、中東での紛争勃発により世界のエネルギー市場が混乱し原油価格が急騰する中で、世界最大の石油輸入国である中国が「先見の明によって供給危機を免れた」と報じた。

記事は、米紙ニューヨーク・タイムズなどが、中国は中東紛争の勃発前から地政学的緊張への戦略として石油の買い付けを進め、紛争の影響で他国の備蓄が底を突く中で中国の在庫は満杯に近い状態を保ち、アジアの主要経済国の中で供給中断の影響を最も受けていないと評していることを紹介した。

その上で、中国のエネルギー安全保障の背景として、30年間にわたるブレない国家計画の連続性に言及。1993年に石油の純輸入国へ転落したことを機に、96年からの第9次5カ年計画で初めて石油備蓄の方針を明文化し、2000年には当時の江沢民(ジアン・ザーミン)指導部が戦略石油備蓄制度の確立を正式決定したと解説した。

また、04年の第1期プロジェクト(鎮海など4基地)着工を皮切りに、08年には国務院が「国家石油備蓄中長期計画」を承認し、20年までに計3期にわたって沿海部から内陸部まで網の目のように国家備蓄基地を建設・拡張してきたことを伝えている。

さらに、国家エネルギー局の張国宝(ジャン・グオバオ)元局長の著書を引用し、中国が08年の世界金融危機や15年の経済減速時など、国際油価が暴落した機を逃さずに大量の安価な原油を買いだめしたことも指摘。安値での備蓄がコストを大幅に下げ、将来の経済発展に向けた強力なエネルギー基盤を築いたとし、戦略的判断の重要性を強調した。

記事は、「今回の危機における中国の強力な回復力は、数十年にわたる長期的視点による政策のたまもの」と評し、安定性と連続性を維持し、長期的な計画を立てて粘り強く取り組む姿勢は今後も維持・最適化すべき成功事例であると結んだ。(編集・翻訳/川尻)

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