2026年7月5日、中国のポータルサイト・捜狐に「名探偵コナン」の見開き1ページに灰原哀の軌跡が描かれたと紹介した。
記事は、「多くのネットユーザーが『名探偵コナン』最新話となる第1165話の見開きで描かれた回想シーンは、原作者・青山剛昌氏が近年描いた中でも最も感情のこもった見開きページだと評している。
そして、「物語の始まりまでさかのぼれば、灰原は『名探偵コナン』の中でも最も孤独な人物であった。黒ずくめの組織のコードネーム『シェリー』として育った彼女には、幼い頃から普通の子ども時代と呼べるものがほとんどなかった。両親は早くに亡くなり、姉の宮野明美だけが、この世で唯一の肉親であった。しかし、その姉がジンに殺されたことで、彼女に残されていた最後の心の支えも完全に失われた」と説明した。
その上で、「絶望した彼女はAPTX4869を飲み、自ら命を絶とうとした。しかし、その薬の作用によって思いがけず体が縮んでしまった。その瞬間から、彼女は身分だけでなく、それまでの人生のすべてを失ったのである。当時、灰原は工藤新一の家を訪ねることを選んだ。同じ境遇を経験した人物がもう一人いることを知っていたからである。しかし、彼女に最初に居場所を与えたのは、本当は阿笠博士であった」と言及した。
さらに、「博士が彼女に帰る場所を与えた存在だとすれば、少年探偵団は彼女に本当の子ども時代を与えてくれた存在だといえるだろう。何の打算もないその優しさこそが、灰原の心を最も動かしたのである。もちろん、この見開きでは新一も重要な存在として描かれている。2人はAPTX4869の被害者であり、子どもの姿で生きることを余儀なくされた。同じ経験を共有しているからこそ深い信頼関係で結ばれている」とした。
また、「この回想で最も意味深なのは灰原が若狭留美の服の裾をつかむ場面で描かれていることだ。若狭は17年前の羽田浩司事件への執着を抱え続けており、その人生は復讐のためにあると言っても過言ではない。一方、灰原もかつては同じような道を歩んでいた。姉を失った後、彼女もまた復讐を望み、憎しみに支配されていたのである。しかしその後の人生は大きく変わった。自分を守ろうとしてくれる人たちと出会えたからだ」と強調した。
記事は、「日本のファンは、青山氏がこの見開きいっぱいの回想シーンを描いたのは、灰原の人生を通して若狭留美の境遇を映し出そうとしたためではないかと推測している。
そして、「自分には幸せになる資格がないと思っていた少女は、今では他者の優しさを受け入れられる人間へと変わった。孤独こそが自分の運命だと思っていた彼女の周りには、今ではかけがえのない人々が集まっている。この見開きには、20年以上にわたる灰原の心の軌跡が凝縮されている。彼女を見守ってきた読者にとって、それこそが何より心を打つ出来事なのかもしれない。恐らく青山氏がこの1ページで伝えたかったのは、灰原を本当に癒やしたのは時間ではなく、最後まで決して彼女の手を離さなかった人々の存在だったということなのだろう」と論じた。(翻訳・編集/岩田)











