中国メディアの中国新聞週刊は、福建省晋江市の靴工場で28人が死亡する火災が発生し、現場の避難経路に問題があったと報じた。

記事によると、9日正午ごろに晋江市陳埭鎮江頭村にある靴製造企業の工場で火災が発生したと消防に通報があった。

目撃者が撮影した映像などから、火災の起きた工場は4、5階建てほどの高さで、建物内部から炎が噴き出していた。数十人が屋上に取り残され、はしごを使って避難しようとしたり、上半身の服を脱いだ男性が屋上の縁にぶら下がった後に落下したりする姿が見られた。

工場の近くにある商店主は、「1階の型抜き作業場が火元で、皮革、化学繊維、接着剤など、非常に燃えやすい靴の原材料や半製品が山積みにされていたため、火が上へと急速に燃え広がったようだ」と話している。

消防救助隊183人、車両35台が出動して火は消し止められ、現場からは213人が無事避難したり救出されたりしたものの、28人が死亡した。消防隊員は、工場の階段や通路には大量の製品や資材が積み上げられており、消火活動に支障をきたしたと説明している。

記事は、現場となった陳埭鎮が「中国の靴の都」と呼ばれ、7000以上の靴企業および関連企業が集まり年間10億足以上のスポーツシューズを生産していると紹介する一方で、この工場では事故のわずか2日前である7日の安全検査で「1階の通路や出入り口に靴底などの資材が乱雑に積み上げられて通路を塞いでいること」など消防上のリスクを指摘され、是正を求められていたことにも言及した。

多くの死者を出した火災について中国のネットユーザーからは「産業の発展は労働者の安全を犠牲にして成り立つべきではない」「無視された無数の小さな危険が蓄積し、最終的にこの惨劇を招いた」「消防検査で問題が見つかった段階で、直ちに操業停止にするべきだった」など、安全対策の遅れを非難する声が多く寄せられた。

さらに、5階建てという低層ビルでの大惨事に「これほど低い建物で多大な犠牲が出るとは、救助体制が不足していることが明らかだ」と、現地の消防体制や能力が不十分だったと指摘するユーザーも見られた。(編集・翻訳/川尻)

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