2026年7月6日、シンガポールメディア・聯合早報は、台湾の食用油から発がん性物質が検出された問題で、被害業者が360社に拡大し野党陣営が閣僚の辞任を要求していると報じた。

記事は、台湾の食用油脂製造大手・中聯油脂が生産した大豆サラダ油から、発がん性物質のベンゾピレンが基準値を超えて検出されたと紹介。

4月に利用業者が異常を発見して調査したことで問題が判明したと伝えた。

そして、この問題による被害が広がりを見せており、最新の調査で被害業者が当初の257社から360社に増加したと指摘。衛生福利部食品薬物管理署(食薬署)が業者に対して直ちに商品の撤去と回収を行うよう求めたとしている。

一方で、問題の油が4月に出荷されてから通報・公表に至るまで3カ月近くの空白期間があったことに触れ、さらに通報を受けた後も食薬署が被害業者リストの開示を一時渋るなど消極的な姿勢を示したことが、地方自治体や世論の批判を浴びていたとも報じた。

頼清徳(ライ・チンダー)総統は「法律に基づいて責任を追及し決して容赦しない」との姿勢を示したのに対し、最大野党・国民党の陳以信(チェン・イーシン)主任委員は、頼政権の対応を「後手回りで荒唐無稽」と激しく批判した。国民党は行政官の辞任や食の安全情報の公開制度の見直しを要求し、民衆党の黄国昌(ホアン・グオチャン)主席も過去の事例を引き合いに政府の責任を問うている。

記事は、今回の原因物質であるベンゾピレンについて、油脂に溶けやすく、長期的な摂取は消化器系のがんを引き起こす可能性があると解説している。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ