2026年7月9日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ハンガリーの新政権による環境規制強化に伴い、中国の電気自動車(EV)用電池産業に大きな影響が広がっていることを報じた。

記事は、ハンガリーの環境当局が6月下旬、中国の電池部品メーカーである恩捷股份(エナジー・ニュー・マテリアル)の工場周辺から大規模なアルミニウム汚染が検出されたことを理由に、同社の生産許可を一時停止することを決定したと伝えた。

また、具体的なデータとして、公式の地下水検査報告書で基準値を1万3000倍以上上回る濃度のアルミニウムやヒ素、亜鉛、鉛、コバルト、カドミウム、ニッケル、クロムなど各種重金属が基準値を超えて検出されたことに触れ、工場があるデブレツェン市当局が刑事告訴に踏み切ったほか、今月1日にはパップ同市長が同社に対し「デブレツェンから立ち去るべきだ」と公に呼び掛けたことを紹介している。

その上で、ハンガリーではオルバン前首相が2021年以降に多額の外国投資を誘致してEV電池産業を成長させたものの、今年4月の総選挙で中道右派の野党指導者マジャル氏を首相とする新政権が誕生すると、全国のすべての電池生産許可を再審査する方針が打ち出されたと解説。ラスロ環境相が環境規制を遵守しない電池工場は閉鎖すると警告しているとした。

さらに、与党「ティサ」の議員であるタルカーニ交通投資政務次官が、環境を汚染する工業企業を監視・制裁する新しい規制機関を設立する意向を示したことにも言及。同国内では多くの電池工場建設計画が地元住民の強い不満を招いており、粉塵や水質汚染、騒音などが懸念されていると伝えた。

記事は、中国の業界最大手である寧徳時代(CATL)がデブレツェンで電池工場建設を進める中、タルカーニ氏が5月末に「政府は既存の工場敷地に隣接する第2、第3工場を建設する拡張計画を支持しない」と述べたことも併せて紹介している。(編集・翻訳/川尻)

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