シンガポールメディアの連合早報は12日、韓国について「反中感情が高まる中でも中国ブランドが韓国人の心をつかんでいる」とする記事を掲載した。

記事は、中国のティードリンクブランド「覇王茶姫(CHAGEE)」が4月末に韓国市場に本格参入し、ソウルの商業エリアに3店舗を同時オープンさせて以来、2カ月が経過した6月30日でも店舗前に若者を中心とした行列ができるほど人気が続いていると伝えた。

その上で、「かつて韓国の消費者が中国ブランドと聞いて真っ先に思い浮かべるのは低価格やコストパフォーマンスの高さだった。しかし今や、若者を引き付けているのは、デザイン性や美意識、店舗空間の雰囲気、そしてブランド体験といった要素だ」と指摘。「ミルクティーを求めて行列に並び、店を訪れた際の写真をSNSでシェアしたりと、中国ブランドは韓国の若者の日常的な消費習慣に徐々に欠かせない存在として溶け込みつつある」と伝えた。

そして、韓国の若者が中国ブランドを認識するきっかけの一つとなったのが中国旅行での体験だとし、中国が2024年11月、30日以内の観光やビジネス目的の韓国人の渡航に対してビザ(査証)を免除する措置を導入したことを受け、中国旅行のハードルが大きく下がり、かつては日本や東南アジアを好んでいた韓国人が、今では上海、重慶、青島といった中国の都市を旅行先の候補に加えるようになったと伝えた。

反中感情が高まる中でも中国ブランドが韓国人の心をつかむ―シンガポールメディア

また、BYDの電気自動車(EV)やRoborock、Dreameのスマート掃除機などの中国製品が韓国の市場で存在感を示しつつあることにも触れた。

一方で、「中国ブランドの人気が高まっているのとは対照的に、韓国社会における中国への否定的な認識は近年、ますます深まっている」と指摘。韓国の民間シンクタンク、東アジア研究院の2025年の調査で中国に対する印象が「良くない」「概して良くない」と答えた人の割合は71.5%に上り、北朝鮮に次ぐ高い水準で、特に20代や30代においてこうした否定的な感情が強く見られることを紹介した。

そして、韓国における反中感情を長年研究してきたソウル市立大学中国語文化学科のハ・ナムソク教授の話として、「中国ブランドの競争力上昇と韓国社会における反中感情の激化は実は表裏一体の関係にある。EVやバッテリー、家電、人工知能(AI)といった分野における中国の急速な台頭は、韓国社会に競争圧力を感じさせている。米中の戦略的競争や韓国の国内政治における中国関連議題の拡大も相まって、否定的な感情がさらに強まっている。とはいえ、韓国の消費者が実際の購買活動で経験することは、政治レベルでの認識とますます乖離しつつある。政治討論の中の中国と、消費者がブランドを通じて接する中国は、同じ中国ではない」と伝えた。

(翻訳・編集/柳川)

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